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太三郎狸(たさぶろうたぬき、たさぶろうだぬき)は、香川県高松市屋島に伝わる化け狸。山上の四国八十八箇所霊場第84番札所、屋島寺の「蓑山大明神由来」の説明板は、「屋島太三郎狸」である。伝説や民俗学に関する文献類では、「屋島の禿狸(やしまのはげだぬき〔)」と表記され、太三郎狸の通称とされている。佐渡の団三郎狸、淡路の芝右衛門狸と共に、日本三名狸とされている。また、アニメーション映画『平成狸合戦ぽんぽこ』でも知られる〔。 == 伝説 == その昔、あるタヌキが矢傷で死にかけたところを平重盛に助けられ、恩義から平家の守護を誓った。その子孫が太三郎狸といわれる。 平家の滅亡後は太三郎狸は屋島に住みつき、屋島に戦乱や凶事が起きそうなときはいち早く屋島寺住職に知らせたといい、そうした経緯で太三郎狸は屋島寺の守護神となった〔。その変化妙技は日本一と称され、やがて四国の狸の総大将の位にまで上り詰めた。大寒になると300匹の眷族が屋島に集まり、太三郎狸はかつて自分が見た源義経の八艘飛びや弓流しといった源平合戦の様子を幻術で見せたという〔。また屋島寺の住職が代替わりする際にも、寺内の庭園「雪の庭」を舞台とし、合戦の模様を住職の夢枕で再現してきたという。 屋島寺は唐の僧である鑑真による開創と伝えられるが、伝説ではその際に盲目のために難儀する鑑真を、太三郎狸が案内したといわれる〔。また空海(弘法大師)が四国八十八箇所の霊場を開創した頃、霧の深い山中で道に迷った空海を、老人に化けた太三郎狸が案内したともいう〔。鑑真や空海に感銘を受けた太三郎狸は狸の徳を高めるべく、屋島に教育の場を設け、全国から集まった若いタヌキたちに勉学を施していたともいう〔〔。 こうした空海などにまつわる伝説については、タヌキは野生や森、森の生物に神を見る古くからの信仰の象徴であり、そうした信仰と仏教が結びついたのであり、太三郎狸の伝説は神と仏の共存が開かれたことを示しているとの見方もある。 後に太三郎狸は猟師に撃たれて命を落とすが〔、死後の霊は阿波(後の徳島県)に移り棲み、人に憑くようになった。嘉永年間には阿波郡林村(現・阿波市)の髪結いの女性に憑き、吉凶を予言したり、狸憑きを落としていたといわれる〔。 また、江戸時代末期に起きたというタヌキたちの大戦争・阿波狸合戦の際、日開野村(後の小松島市)のタヌキが人に憑いて語ったところによれば、合戦で金長狸と六右衛門狸が相討ちとなった後、双方の2代目同士によって弔い合戦が行なわれようとしたところ、太三郎狸の仲裁によって事が収まったという〔。後に日清戦争・日露戦争では、太三郎狸は多くの子分たちと共に満州へ出征して活躍したといい〔、大量のアズキの粒を兵士に変えて敵陣に向かわせ、日本軍に勝利をもたらしたともいう。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「太三郎狸」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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