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山本 明夫(やまもと あきお、1930年 - )は、日本の有機化学者である。東京都出身。 主に、有機遷移金属錯体の合成と反応についての業績で知られる。パラジウム、ニッケル、ルテニウム、白金などの錯体を合成し、その化学的性質から、有機ハロゲン化物、酸無水物、不飽和アルコールなどを利用するカルボニル化等、新規合成反応の開発と、その反応機構の解明を行った。 1964年、窒素分子のコバルト錯体である、山本錯体(パールハーバー・コンプレックス)を世界で初めて合成した。 1970年、ニッケル錯体合成に於いて、クロロベンゼンがニッケルに酸化的付加する事を示唆した。これは、京都大学の熊田誠、玉尾皓平らによる、1972年の熊田・玉尾カップリングの発見に繋がった。そもそも、当時は「酸化的付加」などというクロスカップリングの用語すらなかった時代であり、そのメカニズムに触れはしなかったにせよ、非常に重要な役割を担った。 東京工業大学名誉教授、早稲田大学名誉教授、元日本化学会会長。 == 山本錯体の発見 == 1964年に、窒素雰囲気下でコバルト錯体を合成する際に、本来不活性であるはずの窒素分子が、コバルトに配位し、錯体を形成する事を発見し、報告した。これを、山本錯体と呼ぶ。 当時、アメリカやイタリアの研究グループも、ほぼ同時に似たような錯体を発見していたが、僅かに山本の論文が早かった。アメリカの研究グループは、視野外から突然登場したこの論文を、日本による真珠湾攻撃の奇襲になぞらえ、パールハーバー・コンプレックス(コンプレックスとは、錯体のこと)と呼んだ。これには、真珠湾攻撃を指揮した山本五十六と同姓である事もひっくるめたあだ名である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「山本明夫」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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