|
industrial melanism =========================== ・ 工 : [たくみ] 1. (n,adj-na) (1) workman 2. artisan 3. mechanic 4. carpenter 5. (2) craft 6. skill 7. (3) means 8. idea ・ 工業 : [こうぎょう] 【名詞】 1. (manufacturing) industry ・ 業 : [ごう, わざ] 【名詞】 1. deed 2. act 3. work 4. performance ・ 化 : [か] (suf) action of making something
工業暗化(こうぎょうあんか、industrial melanism)とは、「19世紀後半から、ヨーロッパの工業都市が発展するにつれて、その付近に生息するガ(蛾)に暗色の変異が増加した〔岩波 生物学辞典 第4版〕」という概念や説明方法を指すための用語である。 == 概説 == 「工業暗化」の例としては、しばしばオオシモフリエダシャク(:en:Biston betularia)が言及される〔。最初に注目されたのはイギリスであったが、その後はヨーロッパの各地で見られるようになった〔とされる。E.B.フォードらの1965年の研究によって、田園都市では淡色型の方が目立ちにくくて小鳥に捕食されずに生き残るのに対して工業地帯では煤煙でまわりが黒くなっているため暗化型のほうが目立ちにくいためだ、と考えられている〔。そして「工業暗化」は、集団の遺伝的構成の推移を示す顕著な例として考えられている〔。また、H.B.P.ケトルウェルは、1957年、突然変異を示す種の多くでは、暗化は単一の優性対立遺伝子の支配で生じている、とした(主張した)〔。 「工業暗化」は、生物の進化の教科書などで、そして進化論の中でも自然選択の面を強調して説明する時に、分かりやすい例としてしばしばワンセットで言及される事例となっていた。 ただし、ケトルウェルが行った色彩によるカムフラージュを根拠として持ち出す説明はおおむね正しくはあるものの〔Miller, Ken (1999). ''The Peppered Moth: An Update ''〕、従来信じられていたほどには、ケトルウェルが行った実験は彼の説明の正しい証拠になっているわけではないことが、ケンブリッジ大学遺伝学科のマイケル・マジェラス(Michael E. N. Majerus、進化遺伝学の大御所)による詳細な分析によって1998年に明らかにされた〔。また、ケトルウェルの実験や証拠には不誠実なところがあり、科学における不正行為を行っていたと指摘されることがあり、その点では議論を呼ぶことがある。工業暗化について従来入門書や教科書などに書かれて信じられてきた内容や物語については、学問的に見て幾分修正の必要ある点も含まれていることが、ここ数十年で明らかにされてきている。 なお、蛾以外の生物の体色が暗化した現象についても、この工業暗化の説明やそれに類似した説明が持ち出されることがあるが、そうした説明は必ずしも正しいわけではない〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「工業暗化」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|