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心臓外科における左室形成術(さしつけいせいじゅつ,)とは、心筋梗塞後の合併症(心室瘤や虚血性心筋症)、拡張型心筋症などによる高度左室機能不全を伴う慢性心不全に対する手術であり、左室容積を縮小させることにより心機能、生命予後の改善を図ることを目的とする。補助人工心臓や心移植の前段階、あるいはその非適応症例に対して適応が考慮される治療法である〔坂田隆造. 心臓外科 Knack & Pitfalls 冠動脈外科の要点と盲点 第2版. 文光堂. pp266-291. ISBN 978-4-8306-2336-3.〕。 == 概要 == 心室瘤(左室瘤)は心筋梗塞後に梗塞部分が瘤状に突出することにより血栓塞栓症、心不全、不整脈、心破裂といった障害を起こす疾患である〔。また、梗塞後の局所の心筋運動障害により心筋の無収縮が生じ、経年的に左室心筋全体のびまん性無収縮に陥り、による高度の左室収縮能不全となり虚血性心筋症が成立する〔龍野勝彦 他. 心臓血管外科テキスト. 中外医学社. pp266-273. ISBN 978-4-498-03910-0.〕。高度虚血によるものであれば冠動脈バイパス術(CABG)による血行再建により心筋の壁運動の改善が期待できる〔Di Mauro M, Di Giammarco G, Vitolla G, et al. Impact of no-to-moderate mitral regurgitation on late results after isolated coronary artery bypass grafting in patients with ischemic cardiomyopathy. The Annals of thoracic surgery 2006; 81: 2128-2134.〕が、梗塞後の心筋リモデリングが主体であれば血行再建のみではただちに左室機能は改善しない可能性が高い〔日本循環器学会 循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2009 年度合同研究班報告) 慢性心不全治療ガイドライン(2010年改訂版). pp56-59.〕。そのような症例に対し、内科的治療やCABGに加え、心筋切除を行い左室内径を縮小させることにより、壁応力を低下させて〔理論的根拠としてはにより、壁応力は内径に比例し壁厚に反比例することから、心筋切除による内径縮小により壁応力が低下すると説明される。〕心筋酸素需要を下げるという観点から左室形成術が試みられてきた。また非虚血性の心筋症に対しても、外科的治療により左室容積を縮小させることにより心機能と予後を改善させる試みがなされてきた。 以下にその代表的な術式の概略を述べる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「左室形成術」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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