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希ガス化合物(きガスかごうぶつ、noble gas compound)とは、周期表の最も右に位置する第18族元素、すなわち希ガス元素を含む化合物の総称。 == 歴史と背景 == 当初、希ガス元素は他の元素と化合物を作ることはできないと考えられていた。それは、希ガス元素の最外殻に電子が満たされているか、価電子が8個であり、化学的に非常に安定で反応性が低いことによる。 ネオンとそれよりも重い希ガス元素では、外側に持つs殻とp殻がすでに電子で満たされている。他の元素と化合物を作るためにはその状態から電子の与奪を行わなければならない。希ガス元素へ高いイオン化エネルギーを加えるか、ゼロに近い電子親和力を駆動力とする必要があることから、反応性は全く予期されていなかった。 しかし1933年にライナス・ポーリングは、重い希ガスはフッ素や酸素と化合物を作れると予想した。特に彼は、六フッ化クリプトン (KrF6) と六フッ化キセノン (XeF6) が存在し得ることを予想し、あわせて XeF8 は不安定な化合物として存在するかもしれないとの推測、キセノン酸から過キセノン酸の塩が作れるのではないかとの示唆を行った〔Pauling, L. "The Formulas of Antimonic Acid and the Antimonates" ''J. Am. Chem. Soc.'' 1933, ''55'', 1895-1900. DOI: 10.1021/ja01332a016 〕〔Holloway, J. H. ''Noble-Gas Chemistry'', Methuen, London (1968).〕。これらの予想は多くが的中したが、XeF8 は熱力学的にも速度論的にも不安定とされ〔Seppelt, K. "Recent developments in the Chemistry of Some Electronegative Elements" ''Acc. Chem. Res.'' 1979, ''12'', 211-216. DOI: 10.1021/ar50138a004 〕、2009年に至るまで合成された例はない。 重い希ガス元素は軽いものよりも多くの電子殻を持つ。ゆえに、原子の外側にある電子は内側の電子からより強い遮蔽効果を受ける。さらに最外殻電子の主量子数も大きくなり、軌道は原子核から遠ざかる。これらは最外殻電子と原子核との引力を弱め希ガス元素であってもイオン化しやすくなる。なお、こういった「同じ族なら周期表の下の元素ほど最外殻電子の束縛が弱い」というのは希ガスに限らず一般的に見られる傾向である。この結果、重い希ガス元素では電気陰性度の非常に大きい元素、フッ素や酸素と安定な化合物を作れるところまでイオン化エネルギーが低下する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「希ガス化合物」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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