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有限会社平翠軒(へいすいけん)は、岡山県倉敷市の食品販売店、食品メーカーである。店主・森田昭一郎が全国各地から探し出した美味・珍味や独自に開発したプライベートブランド商品合計約1500品を集めた「おいしいものブティック平翠軒」(以下、平翠軒)を倉敷美観地区の元町通りに開き、全国の食通に知られる店として観光名所となっている〔「絶品調味料で味な献立を! 食通に人気の倉敷・平翠軒、40品レシピ本/岡山県」、朝日新聞 大阪地方版/岡山、2013年9月13日、32頁。〕。 == 概要 == 平翠軒は、1909年に創業された森田酒造場(現:森田酒造株式会社)の3代目である森田昭一郎が1990年4月、酒造場内にある大正時代に建てられた倉庫を改造して開いた〔「手作り食品を厳選し販売 倉敷で開店へ(アグリビジネス) 【大阪】」、朝日新聞 大阪朝刊、1990年4月3日、11頁。〕。森田酒造株式会社の子会社となる。店舗の名前は、大地主として栄えた森田家に江戸時代から伝わる庭に建っていた茶室の名前が由来である〔「日本全国の”うまいもの”は「平翠軒」にあり」、『Discover Japan』2010年4月号(2010年3月6日発売)、枻出版社、89-104頁、2010年。〕。 森田が自分の舌と情熱で選んだ全国のうまいものを集めた店で、一部についてはメーカーと共同開発しており、他に市井の料理人や素人が作ったものについて森田の後輩が営んでいる倉敷鉱泉株式会社で生産してプライベートブランドとして販売しているとともに、自社内の専用の加工場で地元主婦の従業員が手作りしているものがある〔。誰がどうやって作ったかを知るために問屋を介した商品は取り扱わず、直接メーカーと取引しているものばかりの商品を扱う。ただし海外の商品については、森田が信頼する個人のトレーダー数人から仕入れている〔。このことから、森田は「食のパトロン」と呼ばれている。 扱っているものは、いずれも個人か小規模な会社による少量生産の品ばかりである〔。ロット数、卸値、支払い条件は全てメーカーの希望通りであり、全て買い取りとしている〔〔。そのため荒利は低いが、プライベートブランドによって利益を確保している〔。 当初は森田が旨いと思うものだけを売っていたが、食品添加物のことを考え、食の安全を考えた商品を選ぶように変わった。特に保存剤を使った商品は一切扱わない〔。 商品のポップは森田が考え森田の妻が手書きしたものであり、産地や作り方、おいしい料理方法などが記載されている〔〔「備中食聞録28 食のコレクター(倉敷市本町) 素材大切にした品厳選」、山陽新聞 朝刊 倉敷-15版、2008年7月20日、30頁。〕。商品の質は高く、デパートのバイヤーなどがこっそりと見に来ることもある〔〔「(百年企業@中国)森田酒造 岡山県倉敷市 秘蔵の食、酔いしれて/中国・共通」、朝日新聞 大阪地方版/広島、2010年9月11日、26頁。〕。売り上げは本業をしのぐほどとなった〔。 店内は地元や市街の常連客や観光客で賑わっている。またネット販売も行っており、売り上げは20%を占めている(2012年時点)〔。 平翠軒の2階には、ギャラリーとコーヒーコーナー「波流知庵くらしき」(ばるちあん-)がある〔。 2007年以降、株式会社そごう・西武の百貨店、そごうと西武百貨店に合計17店舗(2012年時点)を展開〔。商品の供給および販売の指導を行い、そごう・西武が商品を買い取って運営している〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「平翠軒」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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