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角度の単位としての度(ど)は、円周を360等分した弧の中心に対する角度である。また、測地学や天文学において、球(例えば地球や火星の表面、天球)上の基準となる大円に対する角度によって、球の上での位置を示すのにも用いられる(緯度・経度、黄緯・黄経など)。 国際単位系では「SIに属さないが、SIと併用される単位」(SI併用単位)と位置付けられている〔国際文書第 8 版国際単位系 日本語版 (2006) p. 36, 表6 SI単位と併用される非SI単位。〕。法的には、日本の計量法体系において「円周を360等分した弧の中心に対する角度」と定義されている〔計量単位令 別表第1 第8号 〕。度の単位記号は、唯一「°」である〔計量単位規則 別表第2 「角度」の欄〕。 ==由来== 360という数は、1年の日数に由来すると言われる。ペルシア暦のような初期の暦法では、1年は360日とされていた。1周を360度とすることで、星が北極星を中心とする円を1日1度回ることになり、星を観測する際に便利である。これを幾何学における角度の測定に応用した人物は、ギリシャのタレスであると考えられている。タレスは、ギリシャ人の間に幾何学を普及させた人物であり、アナトリア(現在のトルコ)においてエジプトとバビロンの両方に関係していた人々と共に住んでいた。 また、360は約数が多く、除算のしやすい数である。1 と 360 以外に22個の約数を持ち、1 から 10 までの数のうち、割り切れない数は 7 だけである。1 から 10 までの全ての数で割り切れる最小の数は2520であるが、これは大き過ぎて使いやすい数ではない。 実用的な目的において、1度の大きさはあらゆる角度を充分な精度で表現するのに丁度良い角度である。1度よりも小さな角度が必要な場合には、小数を使用する方法もあるが、一般的には六十分法を用いて、1度を60等分した分や、1分を60等分した秒(1/3600度)が用いられる。これらの単位はプライム(′)およびダブルプライム(″)を用いて表され、例えば 40.1875度は 40° 11′ 15″ と表される。更に小さな角度が必要である場合は、秒を60等分した''thirds''(1/216000度)、''thirds''を60等分した''fourths''(1/12960000度)が用いられる(ただし、使われるのは稀である)。これらの単位を用いる場合はローマ数字を右肩に書いて、 分(′)を1I、秒(″)を1II、''thirds''(‴)を1III、''fourths''(⁗)を1IV のように書く。 数学においては、360に約数が多いという点はそれほど重要ではないため、度はほとんど用いられない。数学においては、ラジアン(rad、円の半径に等しい長さの弧の中心に対する角度)を用いるのが一般的である。円周は2πであるので、360° = 2π rad, 1° ≈ 0.0174533 rad, 1 rad ≈ 57.29578° となる。ラジアンは国際単位系(SI)における角度の単位となっている〔国際文書第 8 版国際単位系 日本語版 (2006) p. 29, 表 3 固有の名称と記号で表される一貫性のある SI 組立単位〕。度は非SIの単位であるが広く使用されているため、SIと併用して良い単位とされている〔国際文書第 8 版国際単位系 日本語版 (2006) p. 36, 表6 SI 単位と併用される非 SI 単位。〕。 メートル法は十進法に基づいているため、メートル法導入当初、角度にも10の累乗数を取り入れる試みがあった。その単位はグラード(grade)またはゴン(gon)といい、一周を400グラードとする。この単位では、直角を100等分したものとなる。グラードは充分な支持を得られなかったが、計算しやすい点から、現在でも多くの科学用計算機で採用されている。 地球は、1時間で15度回転し、1分間で15分回転し、1秒間で15秒回転する。緯度1度に相当する平均的な子午線弧長はおよそ 111.133 kmである。 一周(360°)を周角、半周(180°)を平角、四半周(90°)を直角、三四半周(270°)を三直角という。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「度 (角度)」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Degree (angle) 」があります。 スポンサード リンク
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