|
回送(かいそう、)とは、鉄道車両、バス、タクシーなど交通機関の車両を、営業運転を行わないで移動させることである。廻送とも書かれる。その他、古い用法では、生産物や送達物を輸送・転送することも回送と呼ぶ(回送問屋・嘱託回送など)。回送中の車両は回送車・回送列車(鉄道車両の場合)などと呼ばれる。この車両には乗車できないことを旅客に示すために、行先表示器などに、「回送」「回送車 Sorry, Out of Service」(バスの場合に多い)などと表示されることが多い。以前は「非営業」の表示も使われていた。業務上の隠語として、「海藻」とかけて「ワカメ」と呼ぶ場合もある〔タクシー業界用語辞典 - タクシーサイト、2009年9月20日閲覧〕。 == 回送の類型 == ; 車庫(鉄道の車両基地やバスの営業所など)と運行開始・終了地点の間を回送するもの : 多く見られる類型である。鉄道においては、駅構内が狭いなどの理由で夜間滞泊ができない場合に設定されていることが多い。 ; 1つの車両で2つの別の経路の運行を続けて行う場合に、1つ目の運行が終了した地点から、2つめの運行を開始する地点へ回送するもの : 運行する2つの路線の始終点が大きく離れていない場合に行われる場合がある。 ; 逆方向への折り返しのために回送するもの : 鉄道については、終点となる駅が構造上折り返しに対応しておらずかつ隣の駅の折り返し線にホームがない場合などにこのような運行形態を取ることがある(例: 函館本線で、ほしみ駅発着の列車はほしみ駅 - 銭函駅間を回送して銭函駅で折り返す。詳細は「銭函駅」を参照)。バスについても、終点付近が一方通行になっているなどの理由で終点の停留所と始点の停留所が離れている場合にそのような例がある。 ; 車両を整備工場へ持っていくために回送するもの : 定期的な点検を行う場合や、車両を廃車する場合に行われる。後者は「廃車回送」(廃回)とも呼ばれる。大阪市営バス・神奈川中央交通(厚木営業所のみ)には「整備回送」という方向幕が用意されており、定期点検や修理の際に表示される。 ; タクシーにおける回送 : 営業エリア外では客扱いができないため、「回送」表示を掲出して営業エリア内へ戻る回送が主であるが、その他の理由もある。詳細は以下を参照。 なお、厳密には回送とは異なるが、「配給列車」・「錆取り列車」のような事業用の列車及び、試運転や教習車としての運用も、営業運転を行うわけではないため、旅客案内上は回送として扱われる。 以下に、各交通機関ごとに、さらに特徴的な点を挙げる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「回送」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Dead mileage 」があります。 スポンサード リンク
|