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延恩侯,とは明朝の末裔が清朝の諸侯に封じられた際に授けられる封号であり世襲の爵位である。明の滅亡後に抵抗を続けていた皇族の一人である代王朱彝が松山において洪承畴に敗れて投降し、清朝の正規軍である八旗镶白旗に編入させられたことに始まる。雍正年間にその末裔である朱之琏が知府に任じられた際に一等延恩侯の爵位を受け、同時に上三旗正白旗に格上げされ,明朝の祭祀を行うことを許されるようになった。ただし、延恩侯は春と秋に行われる祭祀を行うことを許されるも、明朝時代の服を着て祭祀を行うことを許されず、明の正朔を奉ずることも、明の礼制を採用する権利を有さず、当然清朝に対して臣下の礼をとることが義務付けられていたため、その役割はただの墓守に過ぎなかったとされる。この点、保護された先代王朝の子孫は現王朝に臣下の礼を取らなくてもよい上に様々な権利を有する、いわゆる二王三恪の制度外のものと見なされている。 延恩侯は旗人に編入されたために満州化した漢族としての扱いを受け、明王朝の末裔だという証の朱姓も名簿戸籍の中で使用されるに過ぎなかったとされる。最後の一等延恩侯、朱煜勛は清朝が崩壊した後も清朝の末裔の側を離れず、紫禁城の黄昏にもその名を残している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「延恩侯」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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