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引両紋[ひきりょうもん] 引両紋(ひきりょうもん)は、引両を図案化した日本の家紋である。単数から複数の平行線を描いたもので、室町幕府を開いた足利氏使用の「丸に二つ引(足利二つ引)」は将軍家の権威の象徴ともなった。室町時代に編纂された『見聞諸家紋』(写本が現存)には、日本の皇室から下賜された五七桐と並べて足利将軍家の紋として掲載されている。 == 由来 ==
陣幕や楯、母衣に描かれ、文献上では『平家物語』に登場する「二つ引両のほろ(母衣)」が初見とされる。「引両」という言葉は、平安時代から見られるようになるが、何であるかについては本陣での陣幕を文様化したものなど説が多く、わかっていない。〔高澤等著『家紋の事典』東京堂出版 2008年〕 新井白石は、平行に縫い合わされた5段の陣幕の偶数目(2段と4段)を黒く染めたものを二つ引両であるとしている。沼田頼輔は、八卦の乾の横一つ線を潜龍などということから、「両」の字は「龍」を表すと解釈している。引両紋には、「大中黒」とも呼ばれる「新田一つ引」が含まれているが、『塵添壒囊鈔(じんてんあいのうしょう)』では、大中黒ら「中黒」と「引両」を区別して記している。中黒とは矢羽の模様のことで、「大中黒」とはその模様の一種である。三浦氏の「三浦三つ引」は「中白」ともいう〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「引両紋」の詳細全文を読む
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