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張保皐 : ミニ英和和英辞書
張保皐[ちょう ほこう]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ほ]
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張保皐 : ウィキペディア日本語版
張保皐[ちょう ほこう]

張 保皐(ちょう ほこう、790年頃 - 846年?)は、統一新羅時期に新羅日本にまたがる海上勢力を築いた人物。張宝高とも記される。朝鮮語でもどちらもチャン ボゴ()と読む。張保皐とは漢名であり、本名は弓福(又は弓巴)だった〔『三国史記』新羅本紀には弓福、『新唐書』新羅伝や『三国史記』張保皐列伝には張保皐、『三国遺事』紀異・神武大王閻長弓巴条には弓巴、『続日本後紀』には張宝高の名で現れる。鮎貝房之進は、元は姓がなく固有語による名の弓福(クンボク)だけであったが、唐に渡って中国語による姓名を作ったものと推測される。「弓」から中国に多い性である「張」に当て、「福」のもととなる音(ポク、)を保皐(ポゴ、)に当てたものという。→鮎貝1987 pp.20-22.
〕。清海鎮大使から感義軍使を経て、鎮海将軍。
== 略歴 ==
張保皐は790年頃に新羅南部の海岸地帯に生まれ、810年中国山東半島に渡り、その地の軍閥勢力であった徐州武寧軍に入って、高句麗人出身の北方軍閥・李正已と戦った。徐州節度使配下の軍中小将の地位を得た後、828年頃に新羅に帰国し、興徳王に面会して新羅人が中国で奴隷として盛んに売買されている実情を報告し、兵1万を授けられて清海鎮大使に任命された。清海鎮は現在の全羅南道莞島郡に相当し、任務は奴隷貿易禁圧である。
張保皐は、海賊達を平定するに当たって、武力での鎮圧ではなく、奴隷貿易よりも安定して高収入が得られる海運業・造船業の仕事を与える方策を用いたといわれる。
現在の全羅南道莞島に根拠地を置いた張保皐は、新羅南部の群小海上勢力を傘下に収め、・日本と手広く交易活動を行い、中国沿海諸港に居住するイスラーム商人とも交易を行った。このため、張保皐の勢力は東シナ海黄海海上を制覇し、東アジア一帯の海上王国に発展し、その名前は日本でもよく知られるようになった。
836年に興徳王が死去すると、新羅の都・金城(慶州)では王族間の後継争いが起こり、一旦は敗れた金祐徴(後の神武王)が張保皐のもとに身を寄せてきた。張保皐は金祐徴を支援するために友軍の鄭年に5千の兵を与えて閔哀王を討ち、金祐徴は神武王として即位することができた。この功により張保皐は感義軍使に任命され、食邑2千戸を賜った。神武王は王位簒奪の成功の暁には張保皐の娘を王妃に迎えると約束していたが、即位後6ヶ月で急死した。後を継いだ文聖王は即位後直ち(839年8月)に大赦を行うとともに、張保皐の功績を称えて鎮海将軍の官位と礼服とを授けた。さらに845年3月、先王の盟約に従って張保皐の娘を王妃に迎えようとしたが、張保皐の身分が卑しいという群臣の反対によって取りやめとなり、これを恨んで張保皐は846年に反乱を起こした。文聖王は張保皐の武力を恐れて討伐を躊躇していたが、ここで閻長という剣客が彼の暗殺を請け負った。閻長は張保皐に偽装投降し、宴会の席で張保皐を暗殺した。閻長によって暗殺されたことは『三国史記』新羅本紀には文聖王8年(846年)条に見えるが、『三国遺事』紀異・神武大王閻長弓巴条には神武王代のこととしている。また、『続日本後紀』では841年11月までに死去しているとする。
また、この間、840年承和7年)には日本との通交を拒否されたが、翌年には民間の交易が認められ、北九州の官人や入唐僧などと貿易を通じて深くかかわっていたことが記録されている〔網野1982〕。
張保皐が暗殺された後、文聖王は851年に清海鎮を廃止した。張保皐の元部下達は、慶州の碧骨県(今の金堤)に移動させられたが、ここで再び反乱を起こした。張保皐が係わる一連の兵乱を「弓福之乱」と称することもある。死後に反逆者として扱われてきたため、張保皐に関する資料や彼の拠点は破壊されてほとんど残っておらず、残っている資料は大変貴重である。元部下達の一部は九州に移動したと見られている〔藤間1966〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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