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形象埴輪(けいしょうはにわ)は、古墳の表面や周囲に立て並べられた焼き物のうち具象的な埴輪をいう。 == 概要 == 形象埴輪は大別して、家形埴輪・器財埴輪・人物埴輪・動物埴輪の4種に分けられ、配置位置が限定されている。 *家形埴輪は、墳頂の中央部に配置されるもので、最も中心的な埴輪である。単独で置かれることは少なく、複数で置かれ、その周りを円筒埴輪や器財埴輪が取り囲んでいる。このようなことから首長の居館や神殿・祭殿などの建築物復元に役立っている。 *器財埴輪は、家形埴輪を守護し、その周りに配置されている。種類としては、貴人にさしかけた蓋(きぬがさ)や翳(さしば)〔蓋と同じように用いられたと思われるもので、長い柄の先端に円盤状の顔隠し部分を取り付けたもの(高橋克壽「埴輪の世界」/佐原真(2007)554ページ)〕、冠や椅子などの威儀具、高坏や壺などの容器、太刀・弓・甲冑・盾・靫(ゆぎ)〔矢を入れて背中に負う武具で5世紀中頃から実物が発見されている新来の胡籙(ころく)とともに古墳時代を通じて使用された。靫は矢の鏃を上に向けて入れるが、胡籙は鏃を中に入れるという違いがある。(高橋克壽「埴輪の世界」/佐原真(2007)554ページ)〕・鞆(とも)などの武器・武具といった器財がある。これらは葬送儀礼の復元に欠かせない。 *人物埴輪は、造り出しや外堤に置かれている。首長・巫女・琴を弾く人・武人・盾をもつ人・鷹匠・鵜飼い・力士などで、特に、何かを捧げ持つ女子が圧倒的に多く巫女と考えられる。男子は、いろいろな職能をいで立ちや姿勢であらわされている〔それらの場面は、首長の死に際して、首長権を継承する儀礼を表しているという説と生前の晴れの場面を表しているという説などが出されている〕。儀式を彩った人物埴輪を通して衣装や風俗、身分や職掌などが復元できる。 *動物埴輪には飾り馬が最も多く〔乗馬の風習は4世紀末頃に朝鮮半島から伝わった。これを象った馬形埴輪は5世紀前半から登場する。馬は飾り馬と呼ばれる豪華な馬具を装っている。被葬者の身分の高さを誇示するものであるが、轡と手綱程度のものもあり、さらに、手綱を引く馬子を伴っている姿を象った馬形埴輪もある。(高橋克壽「埴輪の世界」/佐原真(2007)556ページ)〕、被葬者の権威をよく表し、人物埴輪とともに置かれている。ウマ・イヌ・鵜・鷹・イノシシ・シカ〔山陰地方や三重県など地域に偏っている傾向がある。(高橋克壽「埴輪の世界」/佐原真(2007)556ページ)〕・水鳥・鶏〔鳥には鶏と水鳥が確認できるが、両者の弁別や水鳥の種別の区別は難しい。(高橋克壽「埴輪の世界」/佐原真(2007)555-556ページ)〕牛〔少数であるが西日本を中心に出土している。(高橋克壽「埴輪の世界」/佐原真(2007)556ページ)〕などの、人間と動物との深い関わりを教えてくれる。これらの埴輪は古墳祭祀の復元に大事なデーターである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「形象埴輪」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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