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後趙 : ミニ英和和英辞書
後趙[こうちょう]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [のち]
  1. (n,adj-no) afterwards 2. since then 3. in the future 

後趙 : ウィキペディア日本語版
後趙[こうちょう]

後趙(こうちょう、ごちょう、拼音:Hòuzhào、319年 - 351年)は、中国五胡十六国時代羯族zh)の石勒によって建てられた国。国号は単に(ちょう)であるが、同時代に劉淵によって建てられた同じく国号をとする国があるために、劉淵の趙を前趙、石勒の趙を後趙と呼んで区別する。また、石氏の王朝のために石趙(せきちょう)とも呼ばれる。
== 歴史 ==

=== 建国期 ===
後趙の始祖となる高祖石勒は少数民族羯の出身であった〔三崎『五胡十六国、中国史上の民族大移動』、P62〕。羯族は西晋時代になると并州(現在の山西省)の上党を中心とする河北一帯に入居し、経済的には牧畜を主としていたが自立できるほどの力は無く、漢族社会に雇われて依存していた〔。西晋で八王の乱が激しさを増した大安年間(302年から303年)に并州は大飢饉が発生して羯族は部族としては解体状態となった〔。石勒はこのため旧知の漢人を頼って生きながらえたが、間もなく并州刺史司馬騰による奴隷狩りを受けて山東に売られてしまい、漢人の奴隷となって耕作で扱き使われる運命になった〔三崎『五胡十六国、中国史上の民族大移動』、P63〕。だが偶然から奴隷より解放されて自由の身となった石勒は、群盗の首領となって現在の河北省南部から河南省北部、山西省西部で略奪を繰り返して頭角を現した〔。八王の乱末期に成都司馬穎配下の公師藩が自立すると、それに従っていたが、公師藩が戦死したため、山西に戻り匈奴や鮮卑の部族長に従って活動した〔。307年10月、漢(のちの前趙)を興した劉淵が并州で勢力を拡大すると、他の部族長らと共に劉淵に帰順したため、劉淵から輔漢将軍・平晋王に封じられて漢の実力者として独自の軍事力を有するようになり、以後は劉淵に従ってその東方の支配を任されながら自身の勢力と地位を高めていく〔。
石勒は漢人名族の王弥と共に東方の支配を担当しながらも、308年末に(現在の河南省臨漳県)を陥落させ〔、309年夏までに河北省南部の郡県を平定し、この際に張賓ら多くの漢人士人の人材を吸収して漢における勢力を著しく拡大した〔三崎『五胡十六国、中国史上の民族大移動』、P64〕。311年に西晋を支えていた東海王司馬越(司馬騰の兄)が病死すると、その軍を襲撃して10万人を殺害し事実上西晋軍を壊滅させた。そして6月には劉曜や王弥と協力して洛陽攻撃に参加して西晋を実質的に滅ぼす功績も立て、直後には王弥を倒してその勢力も吸収した〔。だが西晋が滅んだとはいえ、その残党はなおも健在であり、石勒は西晋から自立して幽州(現在の河北省北部)で独自の勢力を形成した王浚と対立し、烏桓と手を結んで314年3月に滅ぼした〔。317年7月には鮮卑と手を結んで并州の劉琨に大勝し、劉琨は翌年に自滅したため、華北における西晋の残党は消え去り石勒は漢に服属した将軍ながら独自の勢力圏をますます拡大していった〔。
さて、石勒の武功により西晋を滅ぼして華北の覇者となった漢であるが、その漢では劉淵が死去し、跡を継いだ劉和もすぐに弟劉聡に殺され〔三崎『五胡十六国、中国史上の民族大移動』、P59〕、その劉聡は聡明な皇帝だったが華北の覇者になった頃から酒と女に溺れて英明を失い、外戚の政治介入を招いた〔三崎『五胡十六国、中国史上の民族大移動』、P60〕。318年7月、劉聡が死去し、息子の隠帝劉粲が跡を継ぐが、8月に外戚の靳準に殺される事件が起き、平陽における劉氏は虐殺されて漢は滅亡した〔。この反乱を12月に石勒は劉淵の族子の劉曜と共に鎮圧し、劉曜は皇帝に即位して趙と国号を改めて前趙を再興した〔。この混乱の中で東方に独自の勢力を築いていた石勒は、劉曜が長安に遷都して西を拠点にしたのを見ると、319年11月に自らは襄国で大単于・趙王を称して前趙から自立した〔〔。これが後趙の起源であり〔、華北はこうして西の前趙、東の後趙に分裂して対立状態となった〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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