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『御誂次郎吉格子』(おあつらえじろきちこうし)は、1931年(昭和6年)製作・公開、伊藤大輔監督による日本のサイレント映画、時代劇の長篇劇映画である〔御誂次郎吉格子、日本映画データベース、2010年2月24日閲覧。〕。オリジナル尺は全9巻〔。現存するフィルムプリントに記載されたタイトルは『鼠小僧速花あらし』(ねずみこぞうなにわあらし)である〔生誕110周年 スターと監督 大河内傳次郎と伊藤大輔 御誂次郎吉格子 、東京国立近代美術館フィルムセンター、2010年2月24日閲覧。〕。 == 略歴・概要 == 吉川英治の小説『治郎吉格子』を原作に、当時満33歳の伊藤大輔が脚色して監督、唐沢弘光が撮影技師、大河内傳次郎が主演する日活の正月映画として、日活太秦撮影所が製作、日活が配給して1931年(昭和6年)12月31日に公開された〔。 大河内にとっては同年6月封切の『鼠小僧旅枕』(監督伊藤大輔、撮影唐沢弘光)についで2度目の鼠小僧次郎吉役である〔。2年後には山中貞雄監督で『鼠小僧次郎吉』に主演している〔鼠小僧次郎吉 前篇 江戸の巻 、日本映画データベース、2010年2月24日閲覧。〕。1927年(昭和2年)の『忠次旅日記 御用篇』同様、ヴァンプ的な女・おせん(お仙)役を演じた伏見直江、対照的に清純な娘・お喜乃役を演じた伏見信子は姉妹での出演となった〔『銀幕の顔』、清水晶、社会保険研究所、1991年9月 ISBN 4882492113, p.37.〕。おせんの兄・仁吉を演じたのちの喜劇俳優・高勢実乗は、1928年(昭和3年)の衣笠貞之助監督の『十字路』 同様、十手を持つことにこだわる陰険な悪役である〔十字路 、日本映画データベース、2010年7月19日閲覧。〕。 1934年(昭和9年)には、同原作を柳川真一が脚色、高田浩吉が主演、大曾根辰夫が監督して『次郎吉格子』のタイトルで松竹下加茂撮影所がトーキーでリメイクし〔、第二次世界大戦後の1952年(昭和27年)には、伊藤大輔自身が長谷川一夫を主演に、『治郎吉格子』のタイトルで松竹京都撮影所の製作でセルフリメイクしている〔。 本作の上映用プリントは、現在、東京国立近代美術館フィルムセンターが「79分」(5,334フィート、1,625.8メートル)〔御誂次郎吉格子 79分版 、東京国立近代美術館フィルムセンター、2010年2月24日閲覧。〕と「22分」(1,495.11フィート、455.7メートル)〔御誂次郎吉格子 22分版 、東京国立近代美術館フィルムセンター、2010年2月24日閲覧。〕の2ヴァージョンを所蔵しており〔所蔵映画フィルム検索システム 、東京国立近代美術館フィルムセンター、2010年2月24日閲覧。〕、マツダ映画社も「65分」のヴァージョンを所有している〔主な所蔵リスト 劇映画=邦画篇 、マツダ映画社、2010年2月24日閲覧。〕。最長版はフィルムセンター所蔵の「79分」版である。伊藤大輔と大河内伝次郎のコンビによる作品では、フィルム断片ではなく一定の尺をもつ唯一の作品である〔。 日本のビデオグラムメーカーのデジタル・ミームが2008年(平成20年)10月8日に原作の『治郎吉格子』と「治」の文字が同一の『御誂治郎吉格子』のタイトルで「61分」の上映尺のDVDを〔DVDビデオ 、マツダ映画社、2010年2月24日閲覧。〕、ディスクプランが2009年(平成21年)5月28日に『御誂次郎吉格子』のタイトルで「56分」の上映尺のDVDを〔御誂次郎吉格子 、株式会社ディー・エル・イーコミュニケーションズ、2010年2月24日閲覧。〕、それぞれリリースしている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「御誂次郎吉格子」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Oatsurae Jirokichi Koshi 」があります。 スポンサード リンク
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