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『徳川一族の崩壊』(とくがわいちぞくのほうかい)は、1980年に公開された日本映画。 ==概要== 1978年に『柳生一族の陰謀』で始まり、『赤穂城断絶』と『真田幸村の謀略』に続いた萬屋錦之介出演による東映の大作時代劇路線の作品で、その最終作でもある〔日下部五朗『シネマの極道 映画プロデューサー一代』新潮社、2012年、pp.113-114、121〕。監督は山下耕作。ゴールデンウィークの大作映画として期待がかけられていたが、興行成績は期待外れに終わった〔佐藤忠男、山根貞男責任編集『シネアルバム 日本映画1981 '80年公開映画全集』芳賀書店、1981年、p.190〕。 幕末、江戸幕府が崩壊していくまでを描いている。会津藩を中心にし、新撰組が登場しないというのが幕末ものとしては特徴である〔『新映画宝庫 Vol.5 シネマスペクタル 伝説的超大作史劇編』大洋図書、2002年、p.109〕〔天野ミチヒロ『放送禁止映像大全』三才ブックス、2005年、pp.214-215〕。もともと大作時代劇路線第1弾の『柳生一族の陰謀』が奇想天外な時代劇であり〔、本作も、架空の人物を活躍させたり、孝明天皇や朝彦親王、三条実美が暗殺されたり、板倉勝静が切腹したりするなど、その描写には史実と反する部分も多い〔。 孝明天皇の暗殺を描いたことから、事実無根で不敬であるとした右翼団体が「社長の岡田茂(当時)に会わせろ」と東映の東京本社と東映京都撮影所へ街宣車で押しかけたりするなどの抗議活動を行った〔。仲介者によりプロデューサーの日下部五朗が平安神宮と泉涌寺にお参りすることで手打ちとなり公開はされたが、このこともあって、大作時代劇路線は本作を最後に自然消滅した〔。 これまで本作はソフト化されたことはなく〔、名画座での再上映に限られている〔ハワード渚「その描写は是か!? 孝明天皇暗殺を描いた『徳川一族の崩壊』と昭和天皇への愛憎渦巻く二・二六事件映画」『別冊映画秘宝 衝撃の世界映画事件史』洋泉社、2012年、pp.171-172〕。 2007年9月には、名画座のシネマヴェーラ渋谷で完全版の上映を行う予定だったが、「現存する唯一のフィルムの状態が悪く、上映に耐えられない」として中止となった〔シネマヴェーラ新着情報 - 2007年9月25日付〕。 2009年には、現存していた状態がさほど悪くない完全バージョンの上映会が開催された〔〔〕。 2010年6月4日には新文芸坐で上映されたが、ウェブページその他に「不良箇所あり」などの注意書きがあり、これは問題となった孝明天皇の暗殺シーンがカットされた不完全バージョンである〔上映スケジュール 新文芸坐公式サイト内 (インターネット・アーカイブのキャッシュ)〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「徳川一族の崩壊」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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