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精神障害(せいしんしょうがい、)は、精神や行動における特定の症状を呈することによって、機能的な障害を伴っている状態である。世界保健機関は、症状と苦痛とを組み合わせた機能不全とし、アメリカ精神医学会によれば著しい苦痛や社会的な機能の低下を伴っているものであり、死別など喪失によるありうる反応や、文化的に許容できる反応は精神障害ではない。精神疾患()の語が用いられるが、厳密に正しい用語は「精神障害()」である。従来のイメージである不可逆的なものとは異なるため、診断名に「症」の字を当てはめる動きについては議論がある。発達上の問題や統合失調症、うつ病や双極性障害といった気分障害や、パニック障害といった不安障害、性機能障害、また薬物依存症といった物質関連障害など様々な症状を呈する状態がある。診断された者は精神障害者と呼ばれる。 罹患者は世界では4500万人と推定され、4人に1人は生涯に1回以上の精神障害を経験する。任意の時点で、成人人口の10人に1人は精神疾患を罹患しており、また18歳以下の児童青年では8人に1人は罹患し、これは障害児においては5人に1人となる。神経精神疾患は世界の障害調整生命年(DALY)の13%を占め、2015年には15%に増加するとWHOは推定している。精神障害関連のコストは、米国では1470億ドルに上り、これはがん、呼吸器疾患、AIDSらを上回る。 症状を呈する原因としては、先に甲状腺機能の異常や栄養欠乏、またなど医学的に生じているとか、医薬品や向精神薬によって薬理学的に生じているといった状態を除外して、それ以外の固有の症状であると仮定される。つまり精神の障害は、髄膜炎、内分泌疾患などの身体疾患によって引き起こされる場合もあるし、単にアルコールやカフェイン、また精神科の薬によって薬物の作用で生じている場合もある。それ以外にストレスによって生じたり、脳の機能的な変調によって生じている可能性もある。決定的な原因は判明しておらず、様々な仮説が検討されている状態である。 従って、精神障害を診断するための合意された生物学的指標(検査)は存在しない。つまりいまだ、診断のための理解という部分から十分に高度というわけではなく、その基礎となる脳の研究の進展を要請している段階である。軽い日常的な出来事が医療化されることに弱く、製薬会社による病気喧伝も加わって患者の数が激増している。金融危機より先に先進国各国で患者数が増加し、薬物治療は人々を復帰させていない。治療法も決定的なものは存在しない。自然に軽快することもある。 精神障害は精神医学によって扱われる。日本では、担当は主に精神科医(精神科)であるが、患者の症状や状況によっては内科(心療内科が多い)など、他の科で診察、治療が行われている場合もある。 == 概要 == 心の病という概念自体は古くから存在しており、日本でも空海が『十住心論』において「心病」の概念を語っている。 精神障害は、世界保健機関 (WHO) による国際的な疾患分類の『疾病及び関連保健問題の国際統計分類』第10版(ICD-10)における「精神および行動の障害」や、アメリカ精神医学会による『精神障害の診断と統計マニュアル』(DSM-IV)において、網羅的に分類されている。 広義の精神疾患に、知的障害やパーソナリティ障害が含まれる。これは、DSM-IVにおける多軸評定のII軸に相当する 妄想に執着して生活に支障をきたしたり、他者を巻き込む病態や、反対に心的・内向的には自閉症やパニック障害など、物的・外向的には自傷他害行為、あるいは自殺にまで及ぶこともある。第二次世界大戦以前は先進国を含む多くの国家で迫害の対象であったが、現在そのような政策を取っている国は稀である。 日本では、精神疾患のために1か月以上休業している国民が約47万人おり、それによる逸失利益だけでも9500億円にのぼるという報告もある〔「うつ病対策の総合的提言 」『日本生物学的精神医学会誌』(21巻3号)、2009年7月11日、158頁(2010年11月1日改訂)。〕〔島悟、厚生労働科学研究費補助金(労働安全衛生総合研究事業)「うつ病を中心としたこころの健康障害をもつ労働者の職場復帰および職場適応支援方策に関する研究」平成14年度~16年度総合研究報告書 「休業者の実態調査および事業場の意識調査 」16-17頁。〕。 日本で実施された国民意識調査(2007年)は、自分が呼ばれる時に一番抵抗感が少ない言葉を「こころの病(90.7%)」「精神疾患(4.9%)」「精神障害(2.5%)」「精神病(2.0%)」と報告している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「精神障害」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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