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通過標識灯(つうかひょうしきとう)とは、鉄道において列車が駅や信号所を通過する際に、その駅に停車する列車と区別しやすくするために正面に点灯する白色灯(車両によっては黄色灯)のこと。回送・試運転・団体貸切列車も通過が主体の列車であるため、点灯する。鉄道事業者によっては「急行灯」「列車識別灯」とも呼ぶ場合もある。 装備に法規による義務はなく、各鉄道事業者が任意で設置・省略を定めている。 日本では主に大都市近郊で優等列車を走らせている大手私鉄、特に近畿地方の各社に見られ、逆に旧・日本国有鉄道(国鉄)・JRはごく一部の例外〔JR東日本253系電車の正面上部左右に、主前照灯を全光(ハイビーム)にすると点灯する小型の灯火が配されている。無論、本項で述べる通過標識灯としての機能、および内規によるものではない〕を除き装備していない。 黄色い色合いも相まって、鉄道現業従事者や鉄道研究者・趣味者以外からはフォグランプと誤解される場合もあるが、あくまで表示灯であって、霧の中を走行するための装備ではない。 == 発祥 == 世界で初めて鉄道が実用化されたイギリスでは、列車に関する構成が充実すると、早くも列車の種別(各駅停車か急行列車か、旅客列車か貨物列車かなど)という分化を見せた。しかし、電気を使った通信手段もまだ完全ではなかった当時、遅れや臨時の設定などで定められたダイヤ・時刻表を外れて走る列車があると、駅や信号所にとっては、これらの列車が何の種別で走ってくるのか、早急に判別・対応する必要があった(分岐器の操作を誤るなどすれば、大事故になりかねない)。 そこで先頭の蒸気機関車の、台枠左・中央・右およびボイラー上部に白色円板(夜間は灯火)を設置、これら計4箇所の白色標識の有無により、列車種別を区別することとした。日本の鉄道技術はイギリスの鉄道のそれの継承が多く、こうした慣習が、通過標識灯という形となって引き継がれた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「通過標識灯」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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