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恐竜ルネッサンス : ミニ英和和英辞書
恐竜ルネッサンス[きょうりゅうるねっさんす]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

恐竜 : [きょうりゅう]
 【名詞】 1. dinosaur 
: [りゅう]
 【名詞】 1. (1) dragon 2. (2) promoted rook (shogi) 
ルネッサンス : [るねっさんす]
 【名詞】 1. Renaissance 2. (n) Renaissance

恐竜ルネッサンス : ウィキペディア日本語版
恐竜ルネッサンス[きょうりゅうるねっさんす]

恐竜ルネッサンス(きょうりゅうルネッサンス)とは、1960年代以降に恐竜研究の世界に生じた一連のパラダイム・シフトを指す言葉である〔この言葉はアメリカの古生物学者ロバート・T・バッカーによって雑誌''Scientific American''(1975年4月)で提言されて以降、一般的に用いられるようになった。,〕。1964年のジョン・オストロムによる小型肉食恐竜デイノニクスの研究をきっかけに、「恐竜(の少なくとも一部)は現生の温血動物と同様に活動的な生活を営み、高度な社会性を持っていた」という考え(恐竜恒温説)が広まった〔Ostrom, J. 1974. ''Archaeopteryx'' and the Origin of Flight. ''The Quarterly Review of Biology'' Vol. 49, No. 1〕。これによって、20世紀前半まで一般的であった''「恐竜は冷血動物でのろまな動物である」''というイメージは覆された。
オストロムの弟子であり、賛同者でもあったロバート・バッカーは「停滞していた恐竜研究を改革していく」と明言し、このパラダイム・シフトのことを、美術史におけるルネッサンスになぞらえ、“恐竜ルネッサンス”と表現した〔Bakker, R.T. 1986. ''The Dinosaur Heresies.'' William Morrow, New York.〕。恐竜ルネッサンスは恐竜に関する生物学的な知見—生理学、進化、行動、生態、絶滅など—に大きな影響を与え、一般の恐竜に対する多様なイメージを培うことになった。
== 鳥類の起原をめぐる論争 ==
19世紀中盤以降、進化論についての議論の発展とともに、多くの科学者が鳥類恐竜の系統的な関係について注目した。1859年に種の起原が発刊されてすぐに、トーマス・ハックスリーは鳥類が恐竜の子孫であるとの考えを示した。彼は一部の恐竜と始祖鳥と現在の鳥類との間に認められる骨格の類似点を詳細に示した〔Huxley, T. H., 1868: On the Animals Which Are Most Nearly Intermediate between Birds and Reptiles ''Annals and Magazine of Natural History''〕〔Huxley, T. H., 1870: Further Evidence of the Affinity between the Dinosaurian Reptiles and Birds ''Quarterly Journal of the Geological Society'', Scientific Memoirs III 〕。
しかし1926年になって、は「鳥類の起原」の中で恐竜には叉骨(左右の鎖骨が融合した鳥類特有の骨)が全く見られない事に言及し、恐竜と鳥類の直接の系統関係を否定した〔Heilmann, G. 1926: ''The Origin of Birds''. Witherby, London. ISBN 0-486-22784-7 (1972 Dover reprint)〕〔ちなみに叉骨を持つ恐竜化石は後に幾つも発見されている。この部位は恐竜では薄い骨である事が多く、化石として残りにくいのである。〕。その後、鳥類は恐竜よりむしろ、や槽歯類から進化したものだとする説が広く受け入れられ、鳥類の起原に関して恐竜は議論の対象から外れてしまった。その結果、一般の学術的な興味は恐竜の系統関係や進化から大きく遠ざかってしまった。この状況は1960年代まで続くことになる。
1964年にジョン・オストロムモンタナ州から発見されたデイノニクス・アンティルホプスを報告した〔Ostrom, J. H. (1969) "Osteology of ''Deinonychus antirrhopus'', an unusual theropod from the Lower Cretaceous of Montana." ''Peabody Museum of Natural History Bulletin'', 30: 1-165.〕。デイノニクスは鳥類にとてもよく似た骨格を持っていた。オストロムは鳥類の骨格とデイノニクスの骨格との間には偶然ではすまされない多くの共通点がある事に気がついた。このことは彼が鳥類の恐竜起原説に賛同するきっかけとなった。彼は小型肉食恐竜(コエルロサウルス類)から鳥類が進化したとする説を論じた〔。デイノニクスに近縁なヴェロキラプトルの全身骨格はその40年前に発見されていたが〔Osborn, H.F. 1924a. Three new Theropoda, Protoceratops zone, central Mongolia. ''American Museum Novitates'' 144: 1-12.〕、当時は鳥類と恐竜の系統関係について何の議論も呼び起こさなかった。
オストロムの発見以降、鳥類の恐竜起原説は多くの古生物学者の賛同を得ることになった。今日では、鳥類が恐竜に起原を持つという学説は学界でひろく受け入れられている。さらに、近年の分岐系統学の発展や相次ぐ羽毛恐竜の発見はこの説をさらに強固なものとしている。
恐竜と鳥類の系統関係がクローズアップされた事は恐竜の進化に関する学術的な興味を呼び起こした。現在、恐竜(獣脚類)から鳥類への系統発生は詳細に解明されている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「恐竜ルネッサンス」の詳細全文を読む




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