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【名詞】 1. scoundrel 2. rascal 3. villain =========================== ・ 悪 : [あく, わる] 【名詞】 1. bad thing 2. bad person ・ 悪党 : [あくとう] 【名詞】 1. scoundrel 2. rascal 3. villain ・ 党 : [とう] 1. (n,n-suf) (1) party (political) 2. (2) faction 3. -ite
悪党(あくとう)は、 # 一般に悪人を意味する語。この場合の悪とは、概ね人道に外れた行いや、それに関連する有害なものを指す概念である。悪人、悪漢、ならず者、ごろつき。 # 日本の歴史において、中世に既存支配体系へ対抗した者・階層を指す。この場合の悪とは、剽悍さや力強さを表す言葉。あるいは、「命令・規則に従わないもの」に対する価値評価を指す。 以下の項目においては、日本の歴史における悪党について解説する。 == 発生 == 史料における悪党の語の初出は 『続日本紀』 霊亀2年5月21日条(716年)の勅に見える「鋳銭悪党」であるが、2例目は12世紀後半の「占部安光文書紛失状案」(永万元年(1165年)3月21日付)まで遙かに下る。しかし、その後は悪党の語が頻繁に検出されるようになる。 12世紀は中世の社会経済体制である荘園公領制がようやく確立した時期であるが、12世紀後半に見られた悪党の用例はいずれも荘園・公領における支配体制または支配イデオロギーを外部から侵した者を指して用いられていた。例えば、安元元年(1175年)に東大寺領黒田荘(伊賀国名張郡)に乱入した名張郡司源俊方と興福寺僧らが、東大寺の文書において悪党とされていた。この例が示すように、荘園領主や荘官が維持していた支配体系に対し、荘園・公領の外部から侵入ないし妨害しようとした者が悪党として観念されていた〔渡邊浩史(2007年)は荘園領域と仏教の神聖性との密接な関係を論じた上で、悪党とは荘園の神聖性を外部から侵す仏法の破壊者であると規定している。〕。 鎌倉時代に入ってからもこうした状況に大きな変化はなく、13世紀後半の文永年間(1264年 - 1275年)まで、本所(荘園領主)側から見て外部からの侵入者・侵略者を悪党と呼ぶ傾向が続いた。悪党紛争の実態は、本所一円地同士または本所一円地と地頭層との所領紛争であり、一方の本所から見た悪党とは、その紛争相手たる本所一円地の領主だったのである。 12世紀から本所は悪党活動に悩まされてきたが、悪党は他領へ逃亡するなど、本所による追捕から巧みに逃れていた。本所はしばしば幕府へ悪党追捕を要請していたが、本所同士の紛争は本来、朝廷の管轄であるとして、幕府は悪党追捕に消極的だった。13世紀前半に幕府が制定した御成敗式目第32条は、盗賊・悪党の所領内隠匿を罪科と定めているが、幕府には積極的に悪党を鎮圧する姿勢は特に見られなかったのである。言葉を変えれば、在地領主層どうし、在地領主と荘園領主の紛争解決機関として幕府が存在したが、その幕府の管轄から外れた所に悪党が存在したのである。 しかし、正嘉年間(1257年 - 1258年)に入り、飢饉の深刻化による悪党活動の激化を受けて、幕府は悪党を夜討・強盗・山賊・海賊と同等視することに決め(正嘉2年、鎌倉幕府追加法320条〔『鎌倉遺文』8281号。〕)、その鎮圧にようやく乗り出した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「悪党」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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