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===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ 意識 : [いしき] 1. (n,vs) consciousness 2. senses ・ 風 : [ふう, かぜ] 1. (adj-na,n,n-suf) method 2. manner 3. way ・ 風化 : [ふうか] (n,vs) weathering ・ 化 : [か] (suf) action of making something
意識について風化(ふうか)という語を用いる場合、「個であれ集団であれ、人が抱く意識や関心の度合いが、経年などによって目に見えて低下すること」を意味する日本語であり、自然現象としての風化に譬えた表現である。 基本的に、忘れるべきでないものが忘れられてしまう場合に用いられる語であり、同様の忘却であっても、肯定的に捉えられるものに用いられることは少ない。 多くの場合、「危機意識の風化」や「問題意識の風化」について語られる。 == 災害についての意識の風化 == 最もよく言われるのは「災害についての危機意識の風化」であり、自然災害や人災に痛めつけられて人間は「二度とこのような悲しみを味わわずに済むよう」経験から教訓を得るのであるが、その時にあった高い危機意識は年月や世代交代を重ねることによって劣化を避けられず、集団社会からも個人からも色あせてゆくのが世の常である。そのような忘却や関心の喪失がことさら酷い場合に「風化」と表現されるのであるが、そうして本当に「二度目」が来た時には過去の手痛い経験は大して活かされること無く終わり、当事者たちは同じ過ちを繰り返す人間の愚かさを痛感する。そこで、風化によって教訓(先人訓)を活かせなかった人々は「風化など二度とさせまい」と決まって心に誓う。しかしその決意自体がまた風化を免れ得ない不確かなものであって、その危うさをよくよく心得ている深慮の人が「後世の人々に起こるであろう風化が、なるべく少なくて済むように」と記念碑(災害記念碑)などの形をとって遺す場合も多々見える。「」(意味:自然災害は人々がその怖ろしさを忘れた頃に再び起こる)という慣用句は、明治時代の地球物理学者・寺田寅彦によって生み出されたといわれる(実際には弟子の物理学者・中谷宇吉郎が師の言葉として広めた)先人訓で、日本に広く普及している「(自然災害についての)危機意識の風化に対する戒め」である。 一方、同じ「災害についての風化」でも、関心の著しい低下という意味での「風化」もたびたび言われるものである。例えば、世界史上にも稀に見る大規模災害となった東日本大震災(2011年3月11日発生)では、直後から大勢のボランティアが被災地域に参集して活動したが、一年も経過しないうちに「災害の風化」あるいは「被災地の風化」とでも言うべき関心の喪失が進行し、約10ヶ月後の被災3県(岩手県、宮城県、福島県)では、災害ボランティアセンターを介して活動する人の数はピーク時の約10分の1にまで激減した〔 〕(ピークは発生年のゴールデンウィーク時で、1日あたり1万人以上。それが、同年12月18日以降では1日あたり1千人を割り込んだ〔)。この現象の全てが風化に原因すると考える人はそうそういないものの、未曾有の被災でさえも「意識の風化」から免れがたい。''」(意味:自然災害は人々がその怖ろしさを忘れた頃に再び起こる)という慣用句は、明治時代の地球物理学者・寺田寅彦によって生み出されたといわれる(実際には弟子の物理学者・中谷宇吉郎が師の言葉として広めた)先人訓で、日本に広く普及している「(自然災害についての)危機意識の風化に対する戒め」である。 一方、同じ「災害についての風化」でも、関心の著しい低下という意味での「風化」もたびたび言われるものである。例えば、世界史上にも稀に見る大規模災害となった東日本大震災(2011年3月11日発生)では、直後から大勢のボランティアが被災地域に参集して活動したが、一年も経過しないうちに「災害の風化」あるいは「被災地の風化」とでも言うべき関心の喪失が進行し、約10ヶ月後の被災3県(岩手県、宮城県、福島県)では、災害ボランティアセンターを介して活動する人の数はピーク時の約10分の1にまで激減した〔 〕(ピークは発生年のゴールデンウィーク時で、1日あたり1万人以上。それが、同年12月18日以降では1日あたり1千人を割り込んだ〔)。この現象の全てが風化に原因すると考える人はそうそういないものの、未曾有の被災でさえも「意識の風化」から免れがたい。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「意識の風化」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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