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『愛の渇き』(あいのかわき)は、三島由紀夫の4作目の長編小説。大阪の農園を舞台に、亡き夫の父親(舅)に身をまかせながらも、若く素朴な園丁に惹かれる女の「幸福」という観念を描いた物語〔。園丁の恋人である女中への激しい嫉妬の苦しみに苛まれた女の奇怪な情念が行き着くところを劇的に描き、その完成度と充実で高い評価を得た作品である〔松本徹『三島由紀夫を読み解く(NHKシリーズ NHKカルチャーラジオ・文学の世界)』(NHK出版、2010年)〕。1950年(昭和25年)6月30日に書き下ろしで新潮社より刊行された。文庫版は新潮文庫で刊行されている。翻訳版は1969年(昭和44年)のAlfred H. Marks訳(英題:Thirst for Love)をはじめ、各国で行われている。 1967年(昭和42年)に浅丘ルリ子の主演で映画化された。 == 作品成立・背景 == 三島は作品発表の前年の1949年(昭和24年)夏に、関西から上京した叔母(母の妹)から聞いた婚家の農園の話をヒントに作品の着想が浮び、同年10月、大阪郊外の豊中市へ取材に行った〔「あとがき」(『三島由紀夫作品集2』)(新潮社、1953年)〕〔。人物の配置は仏蘭西古典劇に倣い、農園を備えた屋敷を一王国とする構想がここで生まれ、翌年早春から執筆に取りかかった〔〔。 なお、当初予定されていたタイトルは黙示録の大淫婦の章からとられた『緋色の獣』であったが、出版者の意向で『愛の渇き』と改題された〔。もし当初予定されていたタイトルの『緋色の獣』の「緋色」が生かされていれば、この前後に書かれた作品『純白の夜』、『青の時代』と合わせて、トリコロール(フランスの三色旗)になる筈であった(さらに、この後には、『禁色』=紫が付加される)〔田中美代子「解題」(『決定版 三島由紀夫全集第2巻・長編2』)(新潮社、2001年)〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「愛の渇き」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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