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戦場ヶ原(せんじょうがはら)は、栃木県日光市の日光国立公園内にある高層湿原である。標高は約1,390mから1,400mであり、広さは400haに及ぶ。 戦場ヶ原という地名は、山の神がこの湿原を舞台に争いを繰り広げたという伝説に由来している〔。 戦場ヶ原のうち174.68ヘクタールの地域が、奥日光の湿原としてラムサール条約登録湿地となっている。 == 概要 == 戦場ヶ原は、標高約1,390から1,400メートルの平坦地に広がる400ヘクタールの湿原である〔。その東側を(南から順に)男体山、太郎山、山王帽子山、三岳およびその山麓に囲まれ、西側は(南から順に)小田代ヶ原、外山に面する。地内西縁部にはほぼ南北方向に湯川が流れる。 湿原はもともと湯川が男体山の噴火で堰き止められた堰止湖であったが、その上に土砂や火山の噴出物が積もり〔〔 〕、さらにその上にヨシなどの水生植物の遺骸が腐らずに堆積して陸地化し湿原となった。この湯川に並行するように、赤沼と湯滝の間に戦場ヶ原自然研究路が設置され木道が整備されている。 東辺には湿原を貫通して〔国道120号が通り、その沿線に設置された赤沼自然情報センター、レストハウス三本松茶屋のほか、竜頭の滝、湯滝などが戦場ヶ原ハイキングの拠点となっている。このうち三本松には展望台が設置されており、戦場ヶ原を東側から展望できる。また西縁の湯川沿いの自然研究路にも展望台が数箇所備えられ、戦場ヶ原を西側から展望できる。四季折々の自然を楽しもうとするハイカーで一年を通して賑わう〔。 戦場ヶ原を縦断する国道120号を挟んで北側は草原化しており高地栽培、山上げ栽培の農地として利用されている。イチゴ、カランコエに加えて、シャコバサボテンとアッツザクラなどが山上げ栽培されている。 戦場ヶ原で行われる山上げ栽培とは農業手法の一種であり、育苗の際、温暖地で出芽し育てた苗を短期間だけ高原などの冷涼地に山上げして育て、それを再度温暖地に戻すことで苗の早生を刺激する。これにより短期間での農業収穫が期待されるが、高原での育苗には霜など変わり易い自然環境に伴う被害のリスクを伴うため、これを回避する高い農業技術、知識、労力が必要となっている。 比較的早い時期に日本、特に栃木県で行われていた山上げ栽培にイチゴがある。現在、栃木県は生産高日本一のイチゴ県であるが、これが根付いたのも山上げ栽培の成功に拠るものと云える。従来、イチゴは初夏の果物で、その出荷時期は5月頃であったが、当時の早生種のイチゴを戦場ヶ原で山上げ栽培することによりクリスマスシーズンに市場に出回る日光いちごが重宝された。その後、イチゴの早生種の品種改良などで戦場ヶ原での山上げ栽培は減少した。 現在、山上げ栽培は観賞用植物で盛んに行われている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「戦場ヶ原」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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