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抗微生物ペプチド(こうびせいぶつペプチド;宿主防御ペプチドとも呼ばれる)は、進化的に保存された自然免疫反応の1種として機能するペプチドの総称であり、あらゆる種類の生命で認められる。原核生物と真核生物の細胞には基本的な違いがあり、それは抗微生物ペプチドの標的の違いを表しているのかもしれない。これらのペプチドは薬効を持ち、広いスペクトルをもつ抗生物質であり、新規治療薬としての可能性を示している。抗微生物ペプチドはグラム陰性およびグラム陽性細菌(通常の抗生物質に耐性のある種を含む)、マイコバクテリウム属 (結核菌を含む)、エンベロープを持つウイルス、真菌、および形質転換した細胞またはがん細胞でさえ殺すことが示されている。通常の抗生物質の多くとは異なり、抗微生物ペプチドは 免疫調節薬として機能することで免疫力を高めることができるようにみえる。 ==構造== 抗微生物ペプチドは独特で多様な分子のグループであり、アミノ酸の組成と構造によってサブグループに分けられる。 多くの抗微生物ペプチドは12から50アミノ酸残基からなる。これらのペプチドには2つ以上の正に荷電した残基アルギニンとリジン(または酸性環境ではヒスチジン)、および通常50%を超える疎水性の残基が含まれる。 これら分子の二次構造は以下の4つのテーマに従う。2つ以上のジスルフィド結合の存在による①αヘリックス、②βシート、 1つのジスルフィド結合および/またはペプチド鎖の環化の存在による③βヘアピンまたはループ、および④引き伸ばし構造である。 これらのペプチドの多くは自由溶液中では構造をとらないが、生体膜の中では最終的な形態をとる。抗微生物ペプチドでは、ヘリックスのある面に沿って親水性の残基が並び、反対側には疎水性の残基が並ぶ。〔 抗微生物ペプチドのこの両親媒性が脂質二重膜への分配を可能にしている。膜への透過性付与はかならずしも必要ではなく、膜に作用する能力が抗微生物ペプチドの決定的な特徴である。 これらのペプチドは膜透過性付与からさまざまな細胞質の標的への作用と多岐にわたる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「抗微生物ペプチド」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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