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抱亭五清 : ミニ英和和英辞書
抱亭五清[ほうてい ごせい]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ご]
  1. (num) five 

抱亭五清 : ウィキペディア日本語版
抱亭五清[ほうてい ごせい]
抱亭 五清(ほうてい ごせい、明和5年〈1768年〉? - 天保6年〈1835年〉)とは、江戸時代後期の浮世絵師
== 来歴 ==
葛飾北斎の門人。姓は砂山、名は金蔵。初めは北鵞と号し、後に砂山五清、抱亭五清、青々、方亭、東一と号す。初代北鵞である。無類の女好きで日頃から「抱きてえ抱きてえ」と話していたことから抱亭という号をつけたといわれる。江戸・横山町三丁目(現東京都中央区日本橋横山町)に住み、文化1804年-1818年)初年頃には浜松町に住んだ。寛政1789年-1801年)末年から享和(1801年-1804年)初め頃、北斎に師事するが、後に破門されたと伝えられる。これは女好きが災いして、北斎の妻にまで手を出したからであるともいわれているが、師の北斎に勝る腕があるともいわれた。作画期は文化から天保期で、初めは主に北斎の影響を受けた読本の挿絵や摺物などを描いており、文化4年(1807年)の『市川白猿追善数珠親玉』の挿絵「香爐と菊図」が確認できる最も早い作例である。宿屋飯盛の狂歌連「五側」に属して狂歌にも親しみ、狂歌絵本や摺物に絵を描いている。文化7年(1810年)に五清と改名した後から、次第に一種病的な哀れが感じられる独自な痩身の美人図を展開していった。度々信濃国松本(現・長野県松本市)に滞在しており、文政2年(1819年)から松本の生安寺小路(現・松本市中央2丁目高砂町通り)に移り住み、商店主や地主らの求めに応じて屏風絵などを残し同地にて没した。
文化中期の狂歌摺物「東都名物合 霞ゲ関」では、左下に博多帯、右中部に鉄製の薬罐を描いている。博多帯は福岡藩黒田家47万石の上屋敷を表し、薬罐は芸州広島藩426000石の上屋敷を表しており、この時期に大藩の大名屋敷が霞ヶ関にあったことを示している。
また、五清は主に肉筆浮世絵に個性を発揮しており、「螢狩二美人図」には細面で小さく釣上がった目、反り上がった唇といった個性的な容貌の美人が描かれ、五清の美人画の特色がよく表れている。「粧い美人図」は蝋纈(ろうけつ)染めで女性の上衣と背景の萩、菊を染め抜き、全体を白抜きにした後で顔や髪、内着や帯などに彩色を加えてゆくという特殊な描き方をした珍品である。この娘は手鏡を持って今まさに化粧の真っ最中であり、帯には百人一首のカルタが細かく描かれるという手の込みようで、特別注文による作品であると想像されるものである。また落款は染めで、印章は手書きといった懲りようである。また、文化8年(1811年)刊行の『狂歌評判記』一冊(石川雅望編)と、文政13年(1830年)刊行の『狂歌年中行事』二巻2冊(石川雅望編)の挿絵を、同門の魚屋北渓とともに描いている。他に、文化8年(1811年)に、狂歌本『狂歌画像作者部類』二冊(石川雅望編)の挿絵も描いており、その本のなかには、塵外楼清澄が描いた五清の肖像画も描かれている。五清による屏風絵は7点確認されているが、屏風絵を描いた浮世絵師は珍しいといえる。享年は68か。
門人に清澄、清鵞がおり、清澄は宿屋飯盛の子の塵外楼清澄である。
== 作品 ==
* 「藻魚図」 絹本著色 千葉市美術館所蔵 方亭北鵞の落款
* 「富士遠望図屏風」 紙本著色 六曲一双 個人蔵(千葉市美術館寄託
* 「遊女に憧れる女図」 絹本著色 光記念館所蔵 抱亭北鵞の落款
* 「扇面見返り遊女図」 紙本淡彩 扇面 熊本県立美術館所蔵 方亭北鵞の落款
* 「三味線を持つ美人図」 絹本著色 摘水軒記念文化振興財団所蔵
* 「粧い美人図」 絹本著色 摘水軒記念文化振興財団所蔵
* 「潮干狩図屏風」 紙本着色 六曲一隻 栃木県立博物館所蔵
* 「芸妓図」 紙本着色 双幅 出光美術館所蔵 大田南畝賛 文政元年(1818年) 
* 「螢狩二美人図」 絹本著色 板橋区立美術館所蔵
* 「神功皇后武内宿禰」 板地著色 絵馬一面 深志神社 文政8年(1825年)〔松本市美術館編集・発行 『美術館に初詣 四村合併記念 「岳・楽・学都繁栄 絵馬展」』 2006年、p.7。〕
* 「遊女立姿図」 紙本着色 日本浮世絵博物館所蔵
* 「菖蒲持つ美人図」 紙本着色 日本浮世絵博物館所蔵
* 「花籠と美人図」 絹本着色 日本浮世絵博物館所蔵  
* 「美人図」 絹本著色 個人所蔵
* 「懐中鏡を見る女図」 絹本着色 中右瑛コレクション
* 「東都名物合 霞ゲ関」 色紙判 摺物 パリ国立図書館所蔵 文化中期 
== 脚注 ==


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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