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(n) retaining wall (civil engineering) =========================== ・ 擁壁 : [ようへき] (n) retaining wall (civil engineering) ・ 壁 : [かべ] 【名詞】 1. wall
擁壁(ようへき)は、土壌の安息角を超える大きな高低差を地面に設けたいときに、土壌の横圧に抗して斜面の崩壊を防ぐために設計・構築される壁状の構造物である。土留と称されることもあり、一般に土留は簡素で一時的な構造を、擁壁は本格的で長期的な構造を指す。 == 概要 == 擁壁は土壌の横圧を受け止める。このため地下室の壁は擁壁の一種である。擁壁は、緩い土壌によって発生する横圧と、場合によっては水圧にも耐える必要がある〔Crosbie, M. & Watson, D. (Eds.). (2005). Time-Saver Standards for Architectural Design. New York, NY: McGraw-Hill.〕。擁壁に掛かる横圧は、上端での0から下端での最大値まで比例的に増加する。擁壁に働く圧力の合計は、三角形の分布パターンの重心である、地面から3分の1の高さの地点に働くものと考えることができる〔 Ching, F. D., Faia., R., S., & Winkel, P. (2006). Building Codes Illustrated: A Guide to Understanding the 2006 International Building Code (Building Codes Illustrated) (2 ed.). New York, NY: Wiley.〕。 擁壁を適切に設計し施工するためにもっとも重要なことは、擁壁によって押さえられている物質は重力の働きにより前方、そして下部へと動こうとする性質があることを理解し、それに対処することである。この重力の働きが、擁壁が押さえている物質の内部的な摩擦角度と引張力に依存する水平方向の土圧を生み出す。 横圧は、擁壁の上部でもっとも小さく、下部に行くにつれて大きくなる。土圧は、もし擁壁が適切に施工されていなければ、擁壁を前へ滑動あるいは転倒させるように力が働く。擁壁の内側の地下水が排水機構によってうまく処理されていなければ、さらに静水圧が擁壁に働く。 擁壁背後の排水を適切に処理することは、擁壁の性能に影響するため、とても重要である。土壌から排水することで、静水圧が減少あるいはなくなって、擁壁内の物質の安定性を大きく向上することができる。また擁壁が水の力を支える必要がなくなる。 アメリカのIBC基準 (International Building Code) では擁壁について、転倒、滑動、過大な基礎圧力、水位の上昇に対して安定性を保つように設計することを要求している。そして水平方向の滑動と転倒について、安全率を1.5に設計するように求めている〔2006 International Building Code Section 1806.1.〕。 擁壁の材料を工場等で生産して、現場に持ち込んで組み立てるものを総称してプレキャスト式擁壁と呼び、現場でコンクリートを打つなどして建設するものを現場打ち擁壁と呼ぶ。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「擁壁」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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