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文化遺産における知的財産権問題プロジェクト(IPinCH) (Intellectual Property Issues in Cultural Heritage) は、文化遺産の分野で顕在化しつつある知的財産権 (Intellectual Property) に関する問題、特に先住民に影響を与える問題を検討する国際的かつ分野横断的な研究プロジェクトである。 == 目的 == IPinCHは、遺物、考古学的遺跡、および関連する伝統的知識 (形象、歌、物語など) や価値観 (Nicholas and Bannister 2004) 等の有形・無形の文化遺産の利用とその利用から生じる利益は、誰のものか、誰が責任を持つのかという複雑で難しい問題に取り組んでいる。IPinCHは、研究者、研究機関、先住民コミュニティ、政策立案者、その他のステークホルダーがこのような問題に対応し、考古学的遺産などの文化遺産について公平かつ適切で、効果的な研究方針や研究活動を行えるよう話し合うために設立された。また本プロジェクトは、知識の本質に関する洞察をもたらし、IPに対する理解を深め、文化的権利請求をめぐる学問的議論に貢献することも目指している。 IPinCHは、世界中の学者・研究者・実務家・政策立案者・先住民グループによる共同プロジェクトであり、人類学・考古学・倫理学・民族生物学・先住民研究・遺産管理・情報管理・法律学・博物館研究などの学者・研究者と、実務家、先住民族コミュニティの成員、および地域・国・国際の各レベルの政府機関や研究機関の政策立案者が連携している。 本プロジェクトの重要な点は、カナダ、米国、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、ボツワナ、日本、キルギスタンの先住民とその代表組織がパートナーとしてプロジェクトに関与していることである。プロジェクトはサイモン・フレイザー大学 (カナダ) を拠点としており、ジョージ・ニコラスがプロジェクトディレクターを務めている。 IPinCHは、考古学者のジョージ・ニコラス、文化人類学者のジュリー・ホロウェル、民族生物学者のケリー・バニスターによって設立された。設立にあたっては、マイケル・ブラウンの論文「文化は著作権で保護できるか」(1998) や、キャサリン・ベルの「カナダにおけるファーストネーションの文化遺産の保護および返還プロジェクト」 (2000-2009) (Bell and Napoleon 2008; Bell and Paterson 2009) の影響を受けただけでなく、無形文化遺産に関する問題に取り組む同僚との会話からインスピレーションを得ている。 IPinCHは、カナダの社会・人文科学研究評議会 (Social Sciences and Humanities Research Council of Canada) より7年間 (2008〜2015年) の助成金を得ている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「文化遺産における知的財産権問題プロジェクト」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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