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文鏡秘府論 : ミニ英和和英辞書
文鏡秘府論[ぶんきょうひふろん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ぶん]
 【名詞】 1. sentence 
: [ろん]
 【名詞】 1. (1) argument 2. discussion 3. dispute 4. controversy 5. discourse 6. debate 7. (2) theory 8. doctrine 9. (3) essay 10. treatise 1 1. comment

文鏡秘府論 : ウィキペディア日本語版
文鏡秘府論[ぶんきょうひふろん]
文鏡秘府論(ぶんきょうひふろん)は、平安時代前期に編纂された文学理論書で全六巻、中国六朝期から朝に至る詩文の創作理論を取りまとめたものである。唐代中期の長安に留学した空海が、帰国後、日本弘仁年間(810年 - 823年)に完成させたとされる。
取り上げられている諸家の評論の取捨選択に空海の主観が入っているとはいえ、そこに引用されている文章はすべて唐土の文人のものであり、彼自身が執筆したことが確実であるのは、各巻に見える序文のみである。空海は、本書に関しては「著者」ではなく、編者の位置にあると言える。
== 構成 ==
全六巻の構成は、天・地・東・南・西・北に分かたれている。これについて空海は、天の巻に付された総序において「配巻軸於六合、懸不朽於兩曜、名曰秘府論。(巻軸を六合に配し、不朽を両曜に懸け、名づけて秘府論という)」とその意図を述べているが、この六巻の序列をいかように配置するのかについては、従来二説が唱えられてきた。すなわち、天・地の二巻がその冒頭に置かれるのは動かないとして、以下の四方位の巻を先の東・南・西・北とするのか、あるいは東・西・南・北とすべきかということである。
戦後の文鏡秘府論研究で画期的な業績を残したとされる小西甚一は後者を採り、その論拠として総序の末尾、先述の「配巻軸於六合…」の前に「総有一十五種類、謂聲譜、調聲、八種韻、四聲論、十七勢、十四例、六義、十體、八階、六志、二十九種對、文三十種病累、十種疾、論文意、論對属等、是也」と見えることを挙げる。その次第を詳細に見れば、「聲譜~四聲論」(天巻所収)「十七勢~六志」(地巻所収)「二十九種對」(東巻所収)「文三十種病累、十種疾」(西巻所収)「論文意」(南巻所収)「論對属」(北巻所収)となり、小西説の指摘するとおり空海自身が本書の編成順序を天・地・東・西・南・北としていたと見做せなくもない。
これに対し興膳宏は、東・西、と北・南で巻題の命名に対応関係が見られること(とくに東・西の巻ではそれぞれ巻頭に小序が付されていてそれが顕著である)、また体裁の面でも東・西の巻が諸家の論を空海自身の裁量で取捨しているのに対し、南・北の巻ではそのままの形で引用されていることが多いなど、対になっているのは明らかだとし、これを曼荼羅に擬え、空海の脳裏にあったのは、天・地を中心としてそれを東・南・西・北が時計回りに取り巻く曼荼羅的構図であったと考察する。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「文鏡秘府論」の詳細全文を読む




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