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本格派推理小説(ほんかくはすいりしょうせつ)または本格ミステリ(ほんかくミステリ)、本格推理小説(ほんかくすいりしょうせつ)、本格探偵小説(ほんかくたんていしょうせつ)とは、推理小説のジャンルの一つ。推理小説のうち、謎解き、トリック、頭脳派名探偵の活躍などを主眼とするものである〔出典:『日本ミステリー事典』(権田萬治 新保博久 監修、新潮社、2000年)p284「本格」〕。なお、本格ミステリという概念・名称は日本独自のもので、英語でのpuzllerやpuzzle storyあるいはclassical whodunitなどと内容的には類似しているといわれている〔〔出典:本格ミステリ作家クラブ(準備会)設立によせて (2013年10月6日閲覧)〕。 == 概要と歴史 == === 確立と発展 === エドガー・アラン・ポーの『モルグ街の殺人事件』によって原型が確立され、コナン・ドイルやチェスタトンらの短編時代、および1920年代のアガサ・クリスティー、エラリー・クイーン、ディクスン・カーらによる長編本格ミステリの黄金時代を経て、フェア・プレイやサプライズ・エンディングなどの付帯状況が整備されていったとみなされている〔。 日本においては、イギリスで黄金時代が築かれた時期に、江戸川乱歩によって創作熱が興り、戦後の推理小説復興期には横溝正史の本格長編がその口火を切った〔出典:『世界の推理小説・総解説』(中島河太郎 権田萬治 監修、自由国民社、1991年)〕。その後、文学派のミステリ作家との論争や社会派推理小説〔ただし、本格派推理小説はいわゆる「社会派推理小説」と対立・独立のジャンルではない。〕の台頭を経ながら、古典的ミステリ(例えば、「豪壮な邸宅で起きる不可能犯罪、奇怪な殺人者が跳梁し、超人的頭脳の名探偵がそれを追い詰める」といったテーマや、エラリー・クイーンの初期作品のようなパズル性を持った作品)への関心は一般に薄れていき、またリアリティに反するという批判もあって本格ミステリは一時的にやや退潮したといわれることもある。しかし、1970年代から80年代にかけての「横溝ブーム」は、角川書店の強力な宣伝も伴い、非常に大きな盛り上がりをみせた。また、書誌研究者の島崎博は、探偵小説専門誌『幻影城』を創刊し、古典的ミステリを掘り起こす試みを行っている。ベテラン作家の横溝正史、鮎川哲也、都筑道夫、土屋隆夫、中堅作家の泡坂妻夫、島田荘司、連城三紀彦などを中心に本格ミステリの新作も書き続けられていた。〔参考文献:『本格ミステリ・フラッシュバック』(千街晶之ら共著、東京創元社、2008年)〕 1980年代後半から1990年代にかけては、綾辻行人のデビューに端を発する「新本格ムーブメント」(本格ミステリの「第三の波」)がおこった(後述)。 北村薫は、普通の小説に対するものとは違う評価の尺度が、本格ミステリには必要だとしている。そのため、日本推理作家協会賞の授賞作品選定にはそれを考慮すべきだと述べている。〔出典:日本推理作家協会賞と本格ミステリ (2013年10月6日閲覧)〕 このような意見もあり、ジャンルとしての本格ミステリの発展とその年間最優秀作の選定のため、2000年に本格ミステリ作家クラブ(初代会長:有栖川有栖、初代事務局長:北村薫)が発足した。以降、年刊のアンソロジーの編纂と本格ミステリ大賞の選定を行っている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「本格派推理小説」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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