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『新釈諸国噺』(しんしゃくしょこくばなし)は、太宰治の作品集。12編の短編から成る。1945年(昭和20年)1月27日、生活社より刊行された。定価は2円60銭だった〔『太宰治全集 6』ちくま文庫、1989年2月28日、448頁。解題(関井光男)より。〕。 井原西鶴の著作に取材し、太宰独特の趣向を凝らしている。太宰は冒頭の「凡例」で次のように述べている。 「わたくしのさいかく、とでも振仮名を附けたい気持で、新釈諸国噺といふ題にしたのであるが、これは西鶴の現代訳といふやうなものでは決してない。(中略) 西鶴は、世界で一ばん偉い作家である。メリメ、モオパツサンの諸秀才も遠く及ばぬ。私のこのやうな仕事に依つて、西鶴のその偉さが、さらに深く皆に信用されるやうになつたら、私のまずしい仕事も無意義ではないと思はれる」 == 収録作品 == 6.「裸川」の雑誌掲載時のタイトルは「新釈諸国噺」だった。はしがきの部分はのちに本書の「凡例」として用いられた。 7.「義理」の雑誌掲載時のタイトルは「武家義理物語(新釈諸国噺)」だった。 8.「女賊」の雑誌掲載時のタイトルは「髭候の大尽」だった。 11. 妻の津島美知子は、「遊興戒」は「奇縁」という作品を改題、書き改めたものではないかと憶測している〔津島美知子 『回想の太宰治』講談社文芸文庫、2008年3月10日、246頁。〕。「奇縁」の掲載誌は現在も不明である。 スポンサード リンク
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