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(n) polarimetric =========================== ・ 旋光 : [せんこう] (n) polarimetric ・ 光 : [ひかり] 【名詞】 1. light
旋光(せんこう、)とは、直線偏光がある物質中を通過した際に回転する現象である。この性質を示す物質や化合物は旋光性あるいは光学活性を持つ、と言われる。不斉な分子(糖など)の溶液や、偏極面を持つ結晶(水晶)などの固体、偏極したスピンをもつ気体原子・分子で起こる。糖化学ではシロップの濃度を求めるのに、光学では偏光〔光は、進行方向に対し互いに直交する2つの面内を電場と磁場が同位相で正弦曲線を描いて進行している。今電場のみを考えると、自然光線では電場の進行波が進行方向を含むあらゆる方向の面に対称的に分布している。もし分布が対称的でない場合には、その光は偏光しているという。〕の操作に、化学では溶液中の基質の性質を検討するのに、医学においては糖尿病患者の血中糖濃度を測定するのに用いられる。 ==原理== 光学活性は複屈折の一種である。直線偏光〔進行方向が時間に依存しない偏光〕は右円偏光(、RHC、このページでは右円偏光に属する物理量に、下付文字あるいは上付文字として__をおく)と左円偏光(、LHC、このページでは左円偏光に属する物理量に下付文字あるいは上付文字として__をおく)の和〔平面偏光は電場の振幅が右回りの螺旋状に変化しながら進行する光(右円偏光)と、それと同じ振幅を有する左回りの螺旋状に進行する光(左円偏光)で構成されていると見て扱うことができる。〕によって表される。 : ここで は光の電場ベクトル〔光のベクトルは電場ベクトルと磁場ベクトルの外積であるが、偏光の方向は電場の方向で表現される。このページでは光の進行方向と磁場ベクトルを含む面を偏光面、電場ベクトルを含む面を振動面と呼ぶ。〕、は、xy平面内に電場ベクトルが存在するように互いに直交するx軸、y軸、z軸をおいたとき、x軸を始線としての電場ベクトルのなす角である。このとき、左右の円偏光の左右の屈折率をとして、左右の光の電場のx成分、y成分は : と表せるから、合成電場のx成分、y成分は : となる。2つの円偏光の位相差〔位相に差があるとき、偏光面は入射前に比べて左右いずれかに傾く。2つの円偏光の位相が異になるとは、それぞれの進行速度に差があるということである。左右の円偏光が媒質中を等しい速度で進行するときは、2つの円偏光は(入射前の進行方向と重なる直線、円変更の図での上に向かって伸びる矢印上の任意の点から)等しい距離を進行する。その結果、媒質を通過後の2つの円偏光は位相が同じで、それらを合成して得られる平面偏光は媒質に入射する前の面と一致している。〕〔入射前の偏光において、測定媒質通過後に偏光が左または右に傾いたなら、その測定媒質をそれぞれ左旋光性、右旋光性と呼ぶ。左旋光性と右旋光性の化合物を区別するときは、右旋光性化合物名の前に (+) あるいは d 、左旋光製化合物の前に (-) あるいは l をおく。〕から、直線偏光の向きはとなる。光学活性な物質中では2つの円偏光の屈折率が異なり、この差が光学活性の強さとなって現れる。 : 屈折率の差はその物質固有のものであり、溶液の場合は比旋光度()として定義される。距離 ''L'' の物質を通過したあと、2つの偏光の位相差は次のようになる。 : ここで は真空中での光の波長である。結局、偏光は角度 だけ回転する。 一般的に、屈折率は波長に依存する(分散を参照)。光の波長変化に伴う偏光の回転量変化は旋光分散(、ORD)と呼ばれる。ORD スペクトルと円二色性(CD)スペクトルはクラマース・クローニッヒの関係式によって関連付けられる。片方のスペクトルについて完全な情報が得られれば、もう一方は計算によって求めることができる。 まとめると、旋光度は光の色(ナトリウム D 線の波長 589 nm 付近の黄色い光が一般的な測定に用いられる)、経路長 ''L''、及び物質の性質(比旋光度 Δ''n'' 及び濃度)に依存する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「旋光」の詳細全文を読む
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