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日和山(ひよりやま)は、日本各地にある山の名前である。船乗りが船を出すか否かを決める際に日和を見る(天候を予測する)ために利用した山で、港町に多い。 == 歴史 == 日和山の名が文献に現れるのは江戸時代の前期、17世紀のことである。全国の日和山を踏査・研究した南波松太郎は、江戸時代に航路が開かれたときに設定されたと推定する。平井平次郎が天保14年(1843年)に著した『下田年中行事』が、寛文3年(1663年)の伊豆国の下田にあった大浦の日和山について記しており、これが知られる限り最古の史料である。天和2年(1682年)には陸奥国石巻の日和山が俳句の題に取り上げられた。以後、各地の日和山について、古文献や方角石の銘文に現れる〔南波松太郎『日和山』18頁。〕 日和山の主な利用者は、国内輸送にあたる廻船の船乗りたちであった。彼らは次の港までの数日をみこんで天候を見なければならない。荒天と逆風を避け、順風をとらえるため、日和見をおろそかにはできなかった。日帰りで操業する漁民にとっての必要度はやや下がるが、やはり有用ではある〔南波松太郎『日和山』4-6頁。〕。 動力船にとって風向きはあまり重要でないので、日和山に頼る必要度も低い。帆船は明治・大正期まで現役で活躍したので、各地の日和山も20世紀の前半まで利用され、整備されていた。その後は利用する人がなく、地名だけが残った。かつて日和山に置かれた方角石もうち捨てられて失われたところが多い。周囲が市街地になった山では、公園として残されたところとともに、削られて消え去ったものもある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「日和山」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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