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日帝風水謀略説(にっていふうすいぼうりゃくせつ)とは、日本が韓国併合時代に朝鮮半島で行った政策の中で、風水によって朝鮮民族の民族精気を奪おうとしていたとされる説〔(黒田 p.132)〕。断脈説、朝鮮断脈説〔野崎充彦「朝鮮断脈説の形成について」(『人文研究』48-1、1996)〕とも。韓国では「日帝断脈説」「民族精気抹殺政策」や「風水侵略論」といわれる。いわゆる国家的な陰謀論のひとつである。 == 韓国(朝鮮半島)における風水 == 韓国(朝鮮半島)は歴史的に風水説や風水地理説が根強い土地である。風水は、中国で理論としてまとまった後に新羅時代の朝鮮半島に伝わり、少なくとも高麗時代には風水に基づいた為政がなされている〔(黒田 p.123)〕。朝鮮の風水は主に有力者達の間で用いられたが、18世紀までには庶民の間にも広まったと考えられている〔(金 p.377)〕。現在の韓国においても風水は広く信じられており、今でも家や墓の立地が風水に基づいて決められることはよくある。特に風水と並んで祖先崇拝も強い朝鮮半島では墓の立地は極めて重要であり、李朝末期に朝鮮を訪れたアーソン・グレブスト(:sv:Willy Grebst)は『悲劇の朝鮮』の中で、庶民がソウルに住みたがる理由の1つとして墓の多さを挙げている〔(野崎 p.22)〕〔(黄 p.331)〕〔(黒田 p.124)〕。また、朝鮮総督府が三・一独立運動の原因を探るためにまとめた資料においても「朝鮮における風水」として大きく扱われており〔(青野 p.129)〕、1912年に日本が朝鮮で三角測量を実施する際には「『三角点の標石の下に魔物が埋められたので災厄がやって来る』という流言飛語にだまされないように」と注意する通達を出すほどだった〔。 朝鮮半島の風水の特徴の1つに政治との結びつきの強さが挙げられ、遷都の際には風水に基づいて候補地が検討されたことが知られている〔(黒田 p.123)〕〔(荒俣 pp.68-71)〕〔(浅井 p.31)〕。現在でもソウルは優れた「地脈」を持つ理想的な風水都市だという意見もある〔(荒俣 p.66)〕。 黄文雄は、朝鮮総督府が頭を悩めた問題の1つとして風水を挙げている〔(黄 pp.330-335)〕。特に鉄道建設用地の買収は困難を極めたといい、当時のソウル都市建設計画の施行責任者であった本間徳雄の苦悩を挙げている。朝鮮総督だった斎藤実が止めてしまえというほど、鉄道や道路の敷設は風水を断ち切るという理由で猛反発を受けた。これら都市計画は最終的に李垠(李王垠)の同意によって進められたが、風水を絶つために都市計画を行ったという現在の風水侵略論へと繋がっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「日帝風水謀略説」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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