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旧鼠(きゅうそ)は、日本の妖怪の一つで、ネズミが歳月を経て妖怪となったもの。『絵本百物語』『翁草(おきなぐさ)』などの江戸時代の古書や民間伝承にあるもので、ネコすらも食べるもの、子猫を育てるもの、人間に害をなすものなどがいたとされる。 == 古典 == === 絵本百物語 === 江戸時代の奇談集『絵本百物語』によれば、文明年間、出羽国(現在の山形県、または秋田県)のある家の厩舎に旧鼠が棲みつき、母屋にいる雌ネコと仲良く遊んでいた。やがて雌ネコは5匹の子ネコを産んだが、後に毒を食って死んでしまう。親無しとなった子ネコたちに対して旧鼠は、夜な夜なそのもとへやってきてこれらの世話をし、ネコたちが無事に育った後にどこかへと姿を消した。あまりに奇異な話のため、ある者がこれを俳諧師の松尾芭蕉に教えたところ、芭蕉は「これと逆に、ネコがネズミを育てたこともある」と答えたという。 このネズミは人間と契り、千年の歳月を経て体色が白く染まったネズミだという説もあり、『絵本百物語』中でも中国の北宋時代の類書『太平広記』からの引用として「旧鼠、人の娘と契りたり」との奇譚が述べられている〔。 また同書の挿絵中にある文章によれば、大和国(現在の奈良県)にいた旧鼠は、その毛色が赤白黒の三毛のもので、いつもネコを食べていたという〔。挿絵には中型犬ほどの大ネズミと数匹のネコが描かれているが、ネズミがネコを育てている様子、ネズミがネコを食べようとしている様子のどちらにも解釈でき、どちらを描いたものかは判明していない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「旧鼠」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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