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『時の娘』(ときのむすめ、)は、ジョセフィン・テイ作の長編推理小説。グラント警部シリーズの一作で、1951年に発表された。悪名高い15世紀のイングランド王リチャード3世の「犯罪」を、現代の警察官が探究する。テイは本書出版後間もなく没しており、本作が作者存命中に出版された遺作となった。 テイの代表作と呼ばれる本作は、探偵役が歴史上の謎を解き明かす歴史ミステリの名作として、またベッド・ディテクティヴの嚆矢的作品として知られ、高木彬光の『成吉思汗の秘密』や『邪馬台国の秘密』、『古代天皇の秘密』などに影響を与えた。日本語版の翻訳権は早川書房が独占所有する。 == 物語 == スコットランドヤード(ロンドン警視庁)のアラン・グラント警部(Alan Grant)〔アラン・グラント警部は、テイの他の5作品にも登場する。〕は犯人を追跡中に足を骨折して入院することとなったが、ベッドから動けずに退屈を持て余していた。友人である女優のマータ・ハラード(Marta Hallard)は、歴史上のミステリーを探究すれば退屈がまぎれるのではないかと提案し、何枚もの歴史上の人物の肖像画を持参する。グラントは、その中の1枚に関心を持つ。グラントは人間の顔に現れる人物の性格を見抜くことには自信を持っていたが、彼の眼には良心的で責任感のある人物として映ったその肖像画の主は、リチャード3世であった。 シェークスピアの戯曲にも描かれたリチャード3世は、せむしで醜悪な容貌を持ち、狡猾な策略で王位を簒奪して、2人の幼い甥(エドワードとリチャード)をロンドン塔に幽閉して殺害したとされる、イギリス史上の「稀代の悪王」。だが、リチャード3世は世上広く語られるように「塔の王子たち」を殺害した極悪人なのだろうか? グラントは、友人たちの力を借り、医師や看護婦たちと会話しながら、グラントはリチャード3世の生涯と彼にかけられた「塔の王子殺し」の容疑を調べ、推理を重ねていく。 マータに引き合わされた、大英博物館に籍を置くアメリカ合衆国出身の若い歴史研究者ブレント・キャラダイン(Brent Carradin)の助けを得たグラントは、数週間にわたって史料を紐解き、犯罪捜査の方法をもって推理を重ねる。グラントとキャラダインがたどり着いた結論は、リチャード3世の「化け物」や「せむし男」という流布されたイメージともども、甥を殺害したという嫌疑はリチャード3世を打倒したチューダー朝によって不当に着せられたものである、というものであった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「時の娘」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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