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『曾良旅日記』(そらたびにっき)は、河合曾良による1689年(元禄2年)及び1691年(元禄4年)の日記を中心とする自筆の覚書。 その存在は古くから一部には知られていたが、芭蕉研究においては、山本安三郎〔山本安三郎(-1947):俳号は六丁子、俳句団体「笹鳴会」を主宰する俳人であり、在野の芭蕉研究家・蒐集家として知られた医師。能村登四郎の伯父〕が再発見して1943年(昭和18年)に出版し全貌が明らかになるまで、疑いの目で見られていた。 出版以来『おくのほそ道』研究に一時期を画し、『おくのほそ道』本文における虚構、発句の初案、推敲の過程など、芭蕉の制作意識を考察する上で不可欠な資料となった。奥州行脚の史実を正確に伝え、芭蕉の俳文を解明する根本資料として重要であるとして、1978年6月15日に重要文化財に指定された。 == 概要 == 本書は縦11cm、横16.6cm、厚さ2cm、藍色の元表紙で紙敷・表紙裏の2枚を入れてちょうど100枚あり、中に白紙が4枚のほか貼り足された鰭紙が11枚ある。内容の上からは延喜式神名帳抄録、歌枕覚書、元禄二年日記、元禄四年日記、俳諧書留、その他雑録の6部に分けられるが、本書には外題も内題もなくすべて仮称である。『曾良日記』、『随行日記』などともいう。芭蕉の『おくのほそ道』とは異なり情緒的表現は一切見られず、地名や区間距離など事実を正確に書きとめている。ドナルド・キーンは『おくのほそ道』と本書の関係性を、シャトーブリアン子爵の旅行記『パリからエルサレムへの旅程』とその従者ジュリアンによる、妥協無く正確に日付を記した日記に比較している。また本書における時刻表記は、江戸時代の中期においては最も詳しく記述しているものとして有名である。十二支で表し、時間分を3等分して上刻・中刻・下刻とする定時法による表現が多く見られ、不定時法はあまり使われていない。神社を訪れた際には「''参詣''」「''拝ム''」と記述するのに対して、寺は「''見学''」「''見ル''」等と記しているのは神道家でもあった曾良らしいといえる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「曾良旅日記」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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