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『月澹荘綺譚』(げったんそうきたん)は、三島由紀夫の短編小説。三島がいくつか書いた怪談系統の作品の中の一つとしてみなされることもある〔東雅夫「幽界(ゾルレン)と顕界(ザイン)と」(『文豪怪談傑作選 三島由紀夫集 雛の宿』)(ちくま文庫、2007年)〕。伊豆半島の岬にかつてあった月澹荘という別荘をめぐる40年前の奇怪な物語。夏の岬の自然を背景に、「見つめる目と愛の不能」、「意識と行為の絶対的な溝」という主題を描いている〔渡辺広士「解説」(文庫版『岬にての物語』)(新潮文庫、1978年)〕。 1965年(昭和40年)、雑誌『文藝春秋』1月号に掲載された。単行本は同年7月30日に新潮社より刊行の『三熊野詣』に収録された。その後2000年(平成12年)、鳥影社の雑誌『季刊文科』11月号にも再掲載された。文庫版は新潮文庫の『岬にての物語』とちくま文庫の『雛の宿』に収録されている。 == 執筆背景 == 三島由紀夫は本作が収録された『三熊野詣』のあとがきで次のように述べている。 また、この「あとがき」を書いた同時期に三島は、「私は〈目〉だけの人間になるのは、死んでもいやだ。それは化物になることだと思ふ。それでも私が、生来、視覚型の人間であることは、自ら認めざるをえない」と述べ、『月澹荘綺譚』の登場人物のような「視覚型の人間」への嫌悪を示している〔三島由紀夫「あとがき」(『目――ある芸術断想』)(集英社、1965年)〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「月澹荘綺譚」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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