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有元秀文 : ミニ英和和英辞書
有元秀文[ありもと ひでふみ]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [う, ゆう]
  1. (n,vs) possession 
: [げん, もと, がん]
  1. (n,n-suf,n-t) (1) origin 2. basis 3. foundation 4. (2) former 
: [ぶん]
 【名詞】 1. sentence 

有元秀文 : ウィキペディア日本語版
有元秀文[ありもと ひでふみ]
有元 秀文(ありもと ひでふみ、1949年 - )は教育学者、日本ブッククラブ協会理事長。
*国語教育にコミュニケーション〔従来の国語教育では、「教科書を読む」「作文を書く」「教師が教える」「子どもが発表する」のように一方向のコミュニケーションが主であった。「子ども同士が話し合って課題を解決する」というような双方向の課題解決型のコミュニケーションは稀であった。そこで、双方向のコミュニケーションを意味する「相互交流のコミュニケーション」という考え方を初めて導入した。これは子どもたち同士で自発的に双方向のコミュニケーションがあり、子どもたち同士で課題を解決することを目指したものである。しかし、そもそも日本人のコミュニケーションが一方的で双方向にかみあった議論が行われることは稀であるため、教室で実現することも稀であった〕という概念を普及させ、日本の学校教育でスピーチや話し合いが重視されるようになったことに貢献した。
*OECDによる国際的な学力調査PISAの調査結果を分析し、国際的に通用する国語力を育てる指導法を提案し普及した。
*スペインで開発された読書教育方法「読書へのアニマシオン」〔1999年より三年間、スペイン・マドリードのESTEL文化協会で研修を受け、スペインのモンセラ・サルトが開発した「読書へのアニマシオン」という読書教育メソッドを初めて本格的に日本に導入した。これは本を使った知的なゲームを通してクリティカル・リーディング(批判・評価的読み)の力を育てるものである。モンセラ氏の教育的なねらいは本を楽しむことを通して生きるための批判力を育てようという大真面目なものだが、ゲームとして面白く、授業に使うと簡単に盛り上がるために本来の教育目的が教師たちに容易に伝わらない恨みがある。〕を初めて現地調査により導入し普及した。
*アメリカで開発された読書による国語の指導法「ブッククラブ」〔 ブッククラブとは、成人の読書会を国語の授業に応用したもので、読書したことについて書かせてグループディスカッションさせることによって国語力を飛躍的に育てる指導方法で、アメリカで開発された。1980ごろからタフィー・ラファエルらを中心にした学者と教師の研究グループが独自のブッククラブを発展させた。〕を初めて現地調査により導入し、改良して普及した。
*NPO法人日本ブッククラブ協会を設立しブッククラブの指導方法の開発と普及を行っている。
*子どもブッククラブセミナーを開設し指導法の研鑽と普及を行っている。
== 経歴 ==
<大学卒業まで>
1949年東京で生まれた。
小学校・中学校ともに体育と算数・数学が極端にできなかった。また体が小さく弱い上に口がたつのでよくいじめられた。
検事であった父の転勤によって山口県岩国市に引っ越し岩国市立岩国中学校3年に編入するが方言が話せないため、さらにひどくいじめられた。
1964年4月山口県立岩国高等学校
*
入学、いじめは続き体育と数学はずっと2であった。高校3年生の時怒鳴りつけることでいじめを克服、成績は最下位であったが猛勉強して
早稲田大学教育学部
*
国語国文学科に合格するが、岩国高校の数学の単位が取得できず卒業式に出られなかった。追試験を受け、校長室で卒業証書を与えられた。
卒業時の成績はビリから二番目であった。
早稲田大学入学後は一変して成績優秀となり皆勤して国語国文学についての基礎知識を学んだ。1971年「太平記」で卒業論文を提出して卒業した。
<都立新宿高校教諭として>
東京都立新宿高等学校
*
国語科教諭となる。府立第六中学校の歴史を受け継いだ碩学たちから国語教育、国語・国文学について多くの教示を受けた。高校紛争後の混乱期で自分のクラスの学級崩壊も経験したが徐々に自己流の指導技術を身に着けた。
1980年より東京都長期研修生として東京大学言語学科に派遣され国廣哲也教授に従って意味論を研究した。一年間であったが語学を除く修士課程の授業をすべて受講した。この前後数年間にわたり東京理論言語学研究所にて主として東大言語学科の教授たちから言語学全般について学んだ。東京都立教育研究所教員研究生として、東大で学んだ意味論を基礎とし、「山月記における抽象概念の形成」を論文発表した。これは高校教材、中島敦の「山月記」を語彙を通した教材研究によって指導法を提案したものである。具体的には、①物語の進行とともに、使用されているキーワードがどのように変化するかを図示して物語の構造を把握し、②物語の中心キーワードである「あさましい、恥ずかしい、情けない」の意味の違いを150冊の文献から用例を集めて意義素(意味の中核)を抽出し作品理解に役立てた。
<文化庁から国立教育研究所へ>
1986年、文化庁文化部国語課国語調査官に採用された。この間、「ことばシリーズ」「言葉に関する問答集」の編集をし、言語学・国語学の泰斗たちから国語と教育について幅広い知見を得た。
1991年、国立教育研究所
*
国語教育研究室主任研究官として採用され、まもなく室長に、その後総括研究官に昇格した。
1994年、カリフォルニア大学サンディエゴ校比較認知科学研究所客員研究員(文部省短期在外研究員)で、ユーロ・エンゲストロム、バッド・ミーハンらの指導を受け、アメリカのスピーチコミュニケーションの授業を小・中・高校で観察し会話分析によって論文発表した。
1999年から2001年にかけて「読書へのアニマシオン講習会(ESTEL文化協会、マドリー)」に教員らとともに参加しスペインの読書教育を導入した。
この頃国際的ないじめ対策を調査した結果、教師の聞く力が欠けていることを痛感し、日系アメリカ人でカリフォルニア大学のカウンセラー、ハワードかつよを講師にして約一週間の講座を教師約10人とともに計5回受講し、最終回はカリフォルニア大学フレズノ校で大学教師・カウンセラーから受講した。この結果、受容・共感・傾聴・激励などのカウンセリング技術がいじめ解消のみならず国語の指導技術にも必須であることを悟った。
下記一覧の論文・著書に示すようにオーストラリア、イギリス、アメリカ、スペインで海外調査し、
1.いじめ解消のためのコミュニケーションスキルの開発
2.アメリカのスピーチコミュニケーションの開発
3.スペインの読書教育の導入
4.PISA型読解力の開発
5.アメリカのブッククラブの導入・開発・普及
を行った。
1997年からOECDが主催するPISA(国際学習到達度)調査の日本代表として問題作成、結果の集計分析にあたった。
2000年ごろから全国コミュニケーション調査の結果をもとに、国語教育に欧米型のコミュニケーションスキルの指導が欠けていることを主張し、コミュニケーションと言う考え方を国語教育界に普及した。
2003年に行われた第二回PISA調査の成績が急落したことからその原因を分析しPISA型読解力の指導法を開発し普及した。
2009年ごろから米国での調査に基づき、PISA型読解力を育成する方法としてブッククラブの指導法を導入し、日本人に合ったように変えて開発と普及を続けている。
<退職後>
国立教育政策研究所を退職後、2012年よりNPO法人日本ブッククラブ協会理事長に就任し、ブッククラブの普及と開発に努めている。
また2014年より「子どもブッククラブセミナー」を開設し、小中学生にブッククラブを指導している。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「有元秀文」の詳細全文を読む




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