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有効核電荷(ゆうこうかくでんか、effective nuclear charge)とは、多電子原子系において、最外殻電子(または着目する電子)が感じる中心原子核の電荷のこと。別名カーネル電荷。他の個々の電子から受ける静電反発ポテンシャルを原子核をおおうひとつの殻として扱い、原子核本来の正電荷を部分的に遮蔽すると近似する。これを有効核遮蔽(ゆうこうかくしゃへい)という。 == 有効核遮蔽 == 水素類似原子(電子が1個)のときは単純にクーロンの法則に従い、原子核の正電荷の影響をすべて受けることになる。しかし電子の数が増加すると、他の電子の影響も考慮する必要がでてくる。例えば原子番号 ''Z'' の原子では電子の個数は同じく Z であるので、核外の着目する電子は他の ''Z'' − 1 個の電子による静電反発ポテンシャルを感じる。この位置エネルギーは互いの位置関係によって変わるため、シュレーディンガー方程式には ''Z'' 個の波動関数が入ってくる。これを厳密に解くことは現実的に不可能なので、他の電子による反発エネルギーを個々に考慮せず、''Z'' − 1 個の電子による (''Z'' − 1)''e''− の電荷によって原子核の電荷 ''Ze'' を部分的に遮蔽するとして近似する。するとすべて水素類似原子の波動方程式に帰着できる。 ''Z'' 番目の電子が感じる有効核電荷 ''Z''effは遮蔽定数 ''S'' (screening constant) で補正し、以下の式で表される。 : 遮蔽定数 ''S'' は経験的な値である。これは後述のスレーター則によって近似的に求められる。 また、''Z''eff は ''Z'' * と表記されることもある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「有効核電荷」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Effective nuclear charge 」があります。 スポンサード リンク
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