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有機ケイ素化合物(ゆうきケイそかごうぶつ)は炭素−ケイ素結合を持つ有機化合物の総称であり、有機ケイ素化学はそれらの物性・反応性などを研究する化学である〔Colvin, E. (1981). ''Silicon in Organic Synthesis'', Butterworth: London.〕。炭素と同様、有機ケイ素化合物中のケイ素原子は4価であり、四面体型構造をとる。最初の有機ケイ素化合物はテトラエチルシランで、これは1863年、シャルル・フリーデルとジェームス・クラフツによって四塩化ケイ素とジエチル亜鉛の反応で合成された。 : SiCl4 + 2 Zn(C2H5)2 → Si(C2H5)4 + 2 ZnCl2 炭素とケイ素を含む最も単純な化合物は炭化ケイ素であり、1893年に発見されて以来多くの工業的用途が見出されている。 ケイソウをはじめとしてケイ酸塩を利用する生物は多数見られることや、植物に対してケイ素が多くの有益な効果をもたらすこと〔Epstein, E. (1994). "The anomaly of silicon in plant biology". ''Proc. Natl Acad. Sci. USA'' 91: 11-17. 〕などから、生物にとってケイ素は密接な関わりがあるとされる。また、ケイ素は有機化合物を構成する炭素と同族の元素であることから、ケイ素を主要な構成要素とする生物(ケイ素生物)がしばしばSF作品などで取り上げられる。しかしながら、これまでのところ生体物質中に有機ケイ素化合物そのものがみられた例は知られていない〔Pawlenko, S. (1986). ''Organosilicon Chemistry'', Walter de Gruyter: New York.〕。 == 有機シラン == 炭素−ケイ素結合は炭素−炭素結合に比べて長く(それぞれ 184 pm, 154 pm)、解離エネルギーも小さい(それぞれ 451 kJ/mol, 607 kJ/mol〔''Handbook of Chemistry and Physics'' (81st Edition), CRC Press. ISBN 0-8493-0481-4〕)。電気陰性度の違いのため (C, 2.55; Si, 1.90) C−Si 結合は極性がやや偏っており、炭素は負電荷を帯びる。この傾向は細見・櫻井反応で確認される。テトラメチルシランなどを含むシラン類の化学的性質は、熱的安定性などの点においてアルカンに類似する。 β-ケイ素効果は β位のケイ素原子がカルボカチオンを安定化させ、その反応性に影響を及ぼす効果である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「有機ケイ素化合物」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Organosilicon 」があります。 スポンサード リンク
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