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有機化合物(ゆうきかごうぶつ、)は、炭素を含む化合物の大部分をさす〔『岩波 理化学辞典』岩波書店〕。炭素原子が共有結合で結びついた骨格を持ち、分子間力によって集まることで液体や固体となっているため、沸点・融点が低いものが多い。炭素を含む化合物であっても、一酸化炭素、二酸化炭素、炭酸塩、シアン酸塩、チオシアン酸塩等の単純なものは例外的に無機化合物と分類し、有機化合物には含めない。例外は慣習的に決められたものであり〔『デジタル大辞泉』には、「炭素を含む化合物の総称。ただし、二酸化炭素・炭酸塩などの簡単な炭素化合物は習慣で無機化合物として扱うため含めない。」と書かれている。〕、現代では単なる「便宜上の区分」である〔広辞苑第五版(版:岩波書店)〕。有機物質(ゆうきぶっしつ、〔『新英和大辞典』研究社〕)あるいは有機物(ゆうきぶつ、〔『ジーニアス和英辞典』大修館書店〕〔『新英和大辞典』研究社〕)とも呼ばれる〔〔あくまで別の単語であり、同一の概念ではない。〕。 下記の歴史的背景から、炭素原子を含む化合物であっても、単純なものは慣例として無機化合物とされる〔。この例外とされる炭素化合物の具体例を挙げれば、一酸化炭素、二酸化炭素、炭酸塩、青酸、シアン酸塩、チオシアン酸塩などである。 == 歴史 == 18世紀には、生物すなわち有機体 (organisms) に由来する化合物には生命力が宿っているため特別な性質を持つとみなされており〔これは生気説と呼ばれる。一般に、生物学は機械論の立場を採用しており、生気説は認められていない。〕、イェンス・ベルセリウスは物質を生物から得られるものと鉱物から得られるものとに分け、それぞれ「有機化合物」「無機化合物」と定義した。その後、フリードリヒ・ヴェーラーが無機物から有機物を人工的に作り出すことに成功すると、この定義は意義を失ったが、以降有機化合物を扱う有機化学は飛躍的な発展を遂げることになった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「有機化合物」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Organic compound 」があります。 スポンサード リンク
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