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有馬山丸(ありまさんまる)は、三井物産船舶部が1937年に建造した高性能貨物船。日本の外国航路商船の中で太平洋戦争を生きのびた数少ない例であり、戦前戦後を通じてニューヨーク航路で活躍した。1953年には日本最初の実用的なターボチャージャー付き船舶用ディーゼルエンジンを搭載した。 == 建造 == 本船は、三井物産船舶部(後の三井船舶)の社船として、1936年(昭和11年)末に三井物産造船部(後の三井造船)玉工場で起工された。建造費用は、スクラップアンドビルド方式の造船振興策である第3次船舶改善助成施設の対象船として政府の補助を受けている。本船は1937年(昭和12年)4月に進水して「有馬山丸」と命名、同年7月に竣工。船名に「山」が付くのは三井物産船の命名慣例に則っており、頭文字がAである点は同社のニューヨーク・ライナー(後述)に共通する〔岩重(2011年)、23頁。〕。 設計的にはパナマ運河経由のニューヨーク定期航路用の通称「ニューヨーク・ライナー」と呼ばれる高速大型貨物船群に属する。三井物産船舶部・三井船舶は4クラス計9隻のニューヨーク・ライナーを建造したが、本船はそのうちの第3グループ3隻の1番船にあたる。船体寸法は第2グループである「阿蘇山丸」級と同規模だが、主機関のディーゼルエンジンは出力を強化されている〔野間(2002年)、592-593頁。〕。船首楼・船尾楼・船央楼を備えた三島型の船体デザインで起工されたが、途中で船首楼付き平甲板型に設計変更された〔。また、392立方メートルの大容量冷蔵庫や豪華な旅客設備も本船の特徴である〔。 竣工時には、最上部の甲板に甲板下の空間を総トン数(船内容積)から除外するための非水密ハッチ(減トン開口)を設けてあり、最上部の甲板が完全な水密構造ではない遮浪甲板型だった〔岩重多四郎 「1/700戦時輸送船模型集:有馬山丸 」『Rosebury Yard』(2012年8月30日閲覧)〕。これはパナマ運河の通航料算定基礎である総トン数を抑えることにより通航料を節減する設計上の工夫で、竣工時の総トン数は本来より2000トン以上少ない6552トンと称していた。後に遮浪甲板下の空間も通航料算定基礎に加えるよう基準が改定されたため、減トン開口部を閉鎖して通常の平甲板型に変わっている〔岩重(2011年)、26頁。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「有馬山丸」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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