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彗星(すいせい、英 : comet)は、太陽系小天体のうち主に氷や塵などでできており、太陽に近づいて一時的な大気であるコマや、コマの物質が流出した尾(テイル)を生じるものを指す。 == 概要 == 彗星は、尾が伸びた姿から日本語では箒星(ほうきぼし、彗星、帚星)とも呼ばれる。英語ではコメット (comet) と呼ばれる。天体写真が似るため流星と混同されがちであるが、天体観望における見かけの移動速度は大きく異なり、肉眼による彗星の見かけ移動は日周運動にほぼ等しいため、流星と違い尾を引いたまま天空に留まって見える。 彗星と小惑星とは、コマや尾の有無で形態的に区別するため、太陽から遠方にあるうちは、彗星は小惑星と区別が付かない。彗星は、太陽からおおよそ3 AU(天文単位)以内の距離に近づいてから、コマや尾が観測されることが多い。その位置は火星軌道と木星軌道のほぼ中間に当たる。 太陽に近づく周期(公転周期)は、約3年から数百万年以上まで大きな幅があり、中には2度と近づかないものもある。軌道による分類の節を参照のこと。 彗星が太陽に近づいた時に放出された塵は流星の元となる塵の供給源となっている。彗星の中には肉眼でもはっきり見えるほど明るくなるものもあり、不吉なことの前兆と考えられるなど、古くから人類の関心の的となってきた。いくつかの明るい彗星の出現の記録は、古文献などに残っている。古代ギリシアの時代から長い間、彗星は大気圏内の現象だと考えられてきたが、16世紀になって、宇宙空間にあることが証明された。彗星の性質などには未だに不明な点も多く、また近年は太陽系生成論の方面からも大きな関心が寄せられ、彗星の核に探査機が送り込まれるなど、研究・観測が活発に続けられている。 彗星には、発見報告順に最大3人まで発見者(個人またはチーム、プロジェクト)の名前が付けられる。彗星を熱心に捜索する「コメットハンター」と呼ばれる天文家もいるが、20世紀末以降は多くの彗星が自動捜索プロジェクトによって発見されるようになっている。 2006年8月にプラハで開かれた国際天文学連合 (IAU) 総会での決議により、彗星は小惑星とともに small solar system bodies (SSSB) のカテゴリーに包括することが決定された。これを受け、日本学術会議は2007年4月9日の対外報告(第一報告)において、2007年現在使われている「彗星」「小惑星」等の用語との関係については将来的に整理されることを前提とした上で、small solar system bodies の訳語として「太陽系小天体」の使用を推奨した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「彗星」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Comet 」があります。 スポンサード リンク
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