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木炭自動車(もくたんじどうしゃ)とは、木炭をエネルギー源とし、車載した木炭ガス発生装置で不完全燃焼により発生する一酸化炭素ガスと同時にわずかに発生する水素(合成ガス)とを回収、これを内燃機関の燃料として走る自動車である。 1920年代から1940年代にかけ、戦時体制にあって正規の液体燃料(ガソリン、軽油など)の供給事情が悪化した国々で広範に用いられたことで知られている。 なお木炭ガス発生装置を使用する車両の正式名称は「石油代用燃料使用装置設置自動車」と言い、略して「代用燃料車」あるいは「代燃車」と言うが、バスの場合は専ら木炭バスや薪バスと呼ばれていた。木炭以外に、薪や石炭(無煙炭)を用いる事例もあり、いずれも固形燃料を使用して内燃機関動力用のガスを確保するシステムである。 木炭ガス発生装置は、同じエンジンを用いるバスと大型トラックや、出力と装置の搭載に余裕のある、比較的排気量の大きい普通乗用車、普通・小型貨物自動車にも代用燃料車として改造され搭載された。 鉄道車両では、ガソリンカーや小型内燃機関車などにもそのような改造例が見られた。 木炭等のガスは内燃機関の燃料としては低質で、実用上の弊害も多かったため、正規水準のガソリンや天然ガス供給が改善されるに伴い用いられなくなったが、1990年代以降では、環境分野での啓蒙活動の一環や、戦時下の状況を伝え残すために木炭バス(木炭自動車)を自作・復元するグループも存在する。 == 原理と構造 == 車載発生炉にくべた木炭や薪の不完全燃焼により発生炉ガス (:en:Producer gas) と呼ばれる一酸化炭素を主成分とする可燃性のガスが得られる。また木炭を使用する場合、発生炉中に水蒸気を吹き込み一部を水性ガスとして使用したものもあるようである。 発生したガスに含まれる煤を分離除去してエンジンまで供給する機能を車載用にコンパクトにユニット化したものが、木炭ガス発生装置である。ここから発生した木炭ガスをガソリンエンジンの気化器まで導き、途中の管に燃料切替弁〔ガソリン車としても使える様にするのが一般的だったといわれる。ガソリン車としての機能は、エンジンが冷えて始動が難しい状態において始動専用に短時間ガソリンを用いる場合や、戦争終結後、配給外の非正規ルートから得た闇ガソリンによる運行時(ガス発生炉を積んだままで、闇物資を取り締まる当局には外見上木炭車のように見せかける)に役立った。〕を設けて接続した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「木炭自動車」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Gasification 」があります。 スポンサード リンク
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