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木版印刷(もくはんいんさつ)は印刷技法の一つである。 == 概要 == 木版印刷は、木の板(木版)に文章や絵を彫って版を作る凸版印刷である。活字版と対照するとき整版と呼ぶことがある〔藤井 1991 第5章〕。 版に絵の具や墨汁などを塗り、紙をあてて上から馬楝で摺って制作する〔鈴木敏夫 1980 pp29 - 33〕。また、中国では、狭く長い刷毛、または櫛形刷毛で摺る〔銭存訓 第6章〕。複数の版木を使用したり、一枚の版木を塗り分けたりして多色印刷を行うこともある。紙の片面だけに刷ることが多い。 板目材に彫刻を行う板目木版と、堅木の木口面に細密な彫刻を行う木口木版 (西洋木版) に大別されるが、単に木版と言った場合には板目木版を指すのが一般的である。版元は版木を保存し、随時刊行するのが普通だった。江戸後期の大規模な叢書である群書類従の版木も東京の温故学会に保存されている。版元では、版木の修理・補刻・修正・売買などが行われた〔高橋智 2007〕。版木は数百年使用できる場合があるので、制作時期と印刷時期が違う書物が存在する (後印本) 〔米山 pp159-160:明の「太祖は洪武15年 (1382年) 国子監を設立し。そこに元の西湖書院に伝えた宋・元時代の旧刻を利用し、補修を施して印刷を行った。それがいわゆる宋刊明修・元刊明修と称される」〕〔長沢規矩也 1960 pp20〕。東アジアの書物史において、木版印刷による書籍は、晩唐以来、書籍の大量生産の技術として広く長く受けいれられてきた。また、写本作業の移し誤りを避け、同一底本を普及させることも版行の目的だった。書家が書いた原稿を忠実に刻ませる写刻本も行われた一方、彫版の効率を上げるために書体の様式化が起こった。特に明時代後半に、分業による彫版に適した書体として考案された明朝体はその代表である〔藤枝晃 1971 pp257-259〕。 14世紀欧州に出現した木版印刷は、中国の木版印刷が伝播したものだという推論があるが〔カーター第19章 - 21章、および銭存訓 2007 第8章〕、確証はない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「木版印刷」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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