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本の巻(ほんのまき)、並びの巻(ならびのまき)とは、平安時代の王朝物語の中の複数巻にわたる作品に見られることがある、巻の分類・関係である。代表的な王朝物語である『源氏物語』のほか『うつほ物語』、『浜松中納言物語』などに見られる。並びの巻を単に並び(ならび)と呼ぶこともある。 たとえば源氏物語では、帚木は本の巻であり、対応する並びの巻は空蝉、夕顔とされる。桐壺のように、並びの巻を持たない本の巻はあるが、並びの巻には、必ず対応する本の巻がある。 本の巻、並びの巻という分類がなぜ存在するのかは、たとえば源氏物語の場合は鎌倉時代の早い時期には既に分からなくなっていた。 == 源氏物語 == 並びの巻は、巻名目録や注釈書等の中で「並び」などとして明記されるほかに、「並びの巻」であると明記はされない場合でも、巻名目録においては「本の巻」と「並びの巻」を、 *「本の巻」の巻名にのみ巻序の番号を振る。 *「本の巻」の巻名は一つ前の「本の巻」の左に並べて書いていくのに対して「並びの巻」の巻名は「本の巻」の巻名の下に書く。 *「並びの巻」の巻名は「本の巻」の巻名よりも小さい文字で(時には二行書きで)書く。 といった形で区別して示されることによって明らかになる。 源氏物語においては、以下に示す54帖中の18帖は、多くの資料に共通して「並びの巻」として記述されていることから共通して認められているといえる「並びの巻」であると考えられている。 *空蝉、夕顔が帚木の並びの巻 *末摘花が若紫の並びの巻 *蓬生、関屋が澪標の並びの巻 *初音、胡蝶、蛍、常夏、篝火、野分、行幸、藤袴、真木柱が玉鬘の並びの巻 *若菜下が若菜上の並びの巻 *鈴虫が横笛の並びの巻 *紅梅、竹河が匂宮の並びの巻 また上記以外に以下のような特定の資料にしか現れない「並びの巻」がいくつか存在する。 *『源氏釈』では玉鬘の並びの最後「槇柱」の後に「桜人」を挙げて、「蛍の次にあるべし」と注釈を加えており、また「総角」を「椎本」の並びの巻にしている。 *故実書『拾芥抄』(前田尊経閣文庫本〔『尊経閣文庫影印集成 17』〕)に収められた巻名目録「源氏物語目録部第卅」では、通常は若紫の並びとされている「末摘花」を「紅葉賀」の並びとしており、「玉鬘」の並びの巻の最後で、「槇柱」に続いて「桜人イ」と記している。 更に、宇治十帖における並びの巻に関しては、いくつかの異なる記録が古い文献に見られる。源氏物語の巻序を見よ。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「本の巻・並びの巻」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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