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本瑠璃 : ミニ英和和英辞書
本瑠璃[ほん, もと]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ほん, もと]
  1. (n,n-suf,n-t) (1) origin 2. basis 3. foundation 
瑠璃 : [るり]
 (n) lapis lazuli

本瑠璃 ( リダイレクト:ウルトラマリン#本瑠璃 ) : ウィキペディア日本語版
ウルトラマリン[るり]

ウルトラマリンは無機顔料の一種である。構成成分はアルミニウムナトリウムケイ酸塩に硫化物イオンや硫酸イオンが混じったものである。天然にはラピスラズリの主成分として存在する。
歴史的には azzurrum ultramarine、azzurrum transmarinum、azzuro oltramarino、azur d'Acre、pierre d'azur、Lazurstein などと呼ばれてきた。現代では Ultramarine(英語)、Outremer lapis(フランス語)、Ultramarin echt(ドイツ語)、Oltremare genuino(イタリア語)、Ultramarino verdadero(スペイン語)、瑠璃日本語)と呼ばれている。
「ウルトラマリン」とは「海を越える」という意味である。天然ウルトラマリンの原料となるラピスラズリは、ヨーロッパの近くではアフガニスタンでしか産出せず、それが海路で運ばれたため、「海を越えて(来る・来た青)」という意味である。
青色のウルトラマリンのカラーインデックスジェネリックネームは Pigment Blue 29〔B-29などのように略記される〕、カラーインデックス番号は77007である。天然ウルトラマリンは複雑な組成の天然鉱物顔料であり、硫黄を含んだケイ酸ナトリウムの錯体 (Na8–10Al6Si6O24S2–4) である。青金石(ラズライト)と呼ばれる青い立方体状の鉱物を含んだ石灰岩を原料として製造できる。しばしば、結晶格子の中に塩化物イオンが存在する。顔料の青色は不対電子を持つラジカルアニオン S3 によるものである。
==天然ウルトラマリン==

ラピスラズリが最初に顔料として利用されたのは6–7世紀におけるアフガニスタンの寺院の洞窟画であり、これは鉱物顔料の始まりとして有名である。また、10–11世紀の中国の絵画、11、12、17世紀のインドの壁画、1100年頃のアングロサクソンやノルマン人による装飾写本などにも確認されている。天然のウルトラマリンは素手ですり砕くのが最も難しい顔料で、最高級の物を除き、粉砕と洗浄によって得られるのは薄く灰色がかった青色粉末のみであったが、13世紀の初頭に改良法が開発された。15世紀の芸術家によって記述された方法は次のようなものである。粉砕した原料を溶かした樹脂と混ぜ合わせ、できた塊を布に包み、うすい灰汁の中でこねる。青色の粒子が容器の底に沈み、不純物や無色の結晶は塊の中に残る。この工程を3回以上繰り返す。あとから滲出してくるものほど等級は劣る。高彩度の紫青色発色成分は少なくなりウルトラマリンアッシュ(ウルトラマリン灰)と呼ばれる。最終的な抽出物は少量の青い粒子を含んだ透明なものである。出来上がったウルトラマリン灰は透明度の高い薄い青色を持つことから光滑剤として珍重される。
この顔料が最も広く使われたのは14世紀から15世紀にかけてで、朱色金色の補色として映えるため、装飾写本やイタリアの陶板画に用いられた。16世紀の初頭からazurrum ultramarinumとしてヨーロッパに輸入され始めた。ラピスラズリからは2%–3%程度の顔料しか取れなかったため、金で増量して用いられることもあった。輝度が高いことと、太陽光や油、消石灰にさらしても劣化しにくいことが貴重さの要因である。しかしながら鉱酸や酸蒸気には特に弱い。希塩酸希硝酸希硫酸によって青色はすぐに失われ、その過程で硫化水素が発生する。鉱酸よりもゆっくりではあるが、酢酸にも侵される。この酸に対する敏感さのため、ウルトラマリンをフレスコに用いられるのは、顔料を保持剤と混合して乾いた漆喰の上に塗るフレスコ・セッコ法に限られる。例としてジョット・ディ・ボンドーネによるパドヴァスクロヴェーニ礼拝堂(アレーナ礼拝堂)のフレスコが挙げられる。
ヨーロッパの芸術家たちはこの貴重な顔料をめったに使用できず、聖マリアやキリストのローブを塗るための取って置きの品であった。また、しばしば下塗りに安価な青色顔料アズライトを使うことによって費用を節約することもあった。ヨーロッパにはイタリア・ヴェネツィアを通して輸入され、ドイツなどイタリアより北の国の作品にはほとんど見られない。天然ウルトラマリンを使った画家のうち、フェルメールの使用は有名で、フェルメールの青の呼称にフェルメール・ブルーという呼称がある。16世紀後半から17世紀におけるアズライトの不足によって、もともと高価であったウルトラマリンの価格はさらに高騰した。
英国の一部の絵具メーカーのカタログには1980年頃まで、天然のウルトラマリンによるチューブ入り油絵具、固形水彩絵具、粉末顔料が特注品としてラインナップされていたが、粉末顔料は1グラムが約7000円程度であり、金より高価であった。この天然の顔料も最近では殆ど作られておらず、現在のウルトラマリンの顔料の大半は次に述べる合成顔料である。
緑色や紫色(ウルトラマリンバイオレット、ウルトラマリン レッド)、赤色(ウルトラマリン ピンク)のものもある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ウルトラマリン」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Ultramarine 」があります。




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