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村上ファンド事件(むらかみファンドじけん)とは、2006年に村上ファンドがニッポン放送株でインサイダー取引をしていたとして、村上ファンド代表の村上世彰が逮捕された事件。 == 経緯 == === 逮捕 === 世間の注目を集めて始まったライブドア事件の捜査は2006年3月になると手詰まり感をみせていた。東京地検特捜部はライブドア元代表取締役の堀江貴文の3度目の逮捕を狙い、マネーロンダリング、ホスティングサーバ会社買収に関わる証券取引法違反、果ては合コン好きの堀江の性犯罪疑惑を捜査したがどれも不発に終わった。大山鳴動してネズミ一匹になることを恐れた特捜部は村上ファンドのインサイダー疑惑に矛先を変えていったといわれている〔『ヒルズ黙示録・最終章』 40-49頁。〕。 特捜部はライブドアによるニッポン放送株大量取得問題で村上世彰が重要な役割を果たしていたことに注目し、4月12日ごろから主なライブドア関係者への取り調べを開始した。すでに逮捕・起訴されていたライブドア元取締役は村上の捜査に協力しないと共犯で逮捕するぞと脅されたという。この元取締役とともにニッポン放送株大量取得に関わっていたライブドア幹部も先述のホスティングサーバ会社買収に関わる証券取引法違反での家宅捜索をちらつかされたり、ライブドアを守るためには捜査に協力しろという甘言を受けたりしたという〔『ヒルズ黙示録・最終章』 49-50頁。〕。 また、当時の検事総長・松尾邦弘の退任の花道として村上を逮捕・起訴したかったという説もある。村上ファンドのあるメンバーは取り調べをした特捜検事から松尾の退任の花道のために捜査していると聞かされ絶句したという。この説を裏付けるかのように、村上が起訴された6月23日に松尾の退任と東京高検検事長だった但木敬一の検事総長昇格人事が内定し、発表されている〔『ヒルズ黙示録・最終章』 72-73頁。〕。 6月5日の午後、東京地検特捜部が村上を証券取引法違反(インサイダー取引)容疑で逮捕した。村上は同日午前11時より東京証券取引所で記者会見後、都内で逮捕され〔『ヒルズ黙示録・最終章』 76-79頁。〕、東京拘置所に勾留された。 村上はライブドアから2004年11月8日、ニッポン放送株式の発行済み株式数の5%を超える取引をおこなう意向を聞かされながら、翌9日-2005年1月28日まで、同放送株計193万3100株を売買したのではないかとされている、これがインサイダー取引に該当するとの疑いが持たれている〔『ヒルズ黙示録・最終章』 87-92頁。〕。 村上は、2004年9月15日、すでに買い進めていたニッポン放送株の処理に困ったのではないか、堀江や前財務担当取締役の宮内亮治に、一緒に同放送株を取得するよう要請したのではないかとする指摘がある。この際、「村上ファンドで17%持っているので、ライブドアで3分の1取得すれば同放送を手に入れられる」と持ち掛けたのではないか、これを受け、ライブドアはニッポン放送株式の取得を検討したのではないかとする指摘もある〔『ヒルズ黙示録・最終章』 79-87頁。〕。 2004年11月8日、宮内らが村上ファンド側の担当者らとニッポン放送株式の取得について話し合ったとされている。東京地検特捜部はこれ以降の村上ファンドによるニッポン放送株式の取引がインサイダー取引に当たると判断した〔『ヒルズ黙示録・最終章』 87-90頁。〕。 また、村上は逮捕当日の午前、東京証券取引所で報道陣らに対し記者会見し、『宮内さんから「やりましょう」と聞いたのは事実です。証取法違反の構成要件にあたる』と認め〔『ヒルズ黙示録・最終章』 98-99頁。〕、「プロ中のプロとしておわび申し上げたい」と何度も謝罪した(裁判開始後は容疑を否認している)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「村上ファンド事件」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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