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来福丸 : ミニ英和和英辞書
来福丸[らいふくまる]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [らい]
 【名詞】 1. since (last month) 2. for (10 days) 3. next (year) 
: [ふく]
 【名詞】 1. good fortune 
: [まる]
 【名詞】 1. (1) circle 2. (2) full (month) 3. (3) perfection 4. purity 5. (4) suffix for ship names 

来福丸 : ウィキペディア日本語版
来福丸[らいふくまる]

来福丸(らいふくまる、旧字体:來福丸)は、川崎造船所1918年(大正7年)に当時の世界最短記録となる30日間で建造した貨物船である。主に国際汽船により運航されたが、1925年(大正14年)4月21日カナダ沖で悪天候のため転覆沈没した。地点の異なるバミューダトライアングルでの行方不明船として紹介されることがある。
== 建造 ==
「来福丸」は、川崎造船所が第一次世界大戦期の1916年(大正5年)から1921年(大正10年)にかけて75隻を量産した第一大福丸型貨物船の1隻である〔。当時の川崎造船所は、日本も参戦した大戦による膨大な船舶需要に対応するため、5000総トン・9000載貨重量トン級の標準船型として第一大福丸型を設計。ストックボート(造船所保有の在庫。仕込船・仕入船とも)扱いで大量建造して、同盟国のイギリスアメリカ合衆国へ輸出していた。
第一大福丸型は大量生産による費用と工期の圧縮を重視したシンプルな設計で、載貨重量が比較的多いのが特色という程度の低性能船だった。それでも川崎造船所の主力製品として巨額の売り上げをもたらし、社長の松方幸次郎が美術品松方コレクションを築く財源となった〔三輪(2007年)、91頁。〕。
進水まで50日間から70日間程度の短期間で建造された第一大福丸型の中でも、「来福丸」は短期建造の新記録を狙って、特に急速な工事が進められた船だった〔三輪(2007年)、88頁。〕。1918年(大正7年)10月7日に川崎造船所の神戸工場で起工すると、500人以上の工員を投入して昼夜兼行の作業が行われ、23日間で船体が完成して10月30日午前6時には進水式にこぎつけた〔。艤装も6日間で完了し、30日目の11月5日には無事に試運転を終えている〔。船台の横にリベットや鋼板などの資材を並べる徹底した準備に基づく作業であった〔三輪(2007年)、90頁。〕。「来福丸」以前の船舶の短期建造記録としては、ベスレヘム造船が同年7月4日に起工して8月4日に進水させた「インヴィンシブル」(12000載貨重量トン級)が32日目の進水で世界最速であったのを、「来福丸」の記録は一挙に塗り替えた。両船の大きさの違いを考慮しても、なお「来福丸」の建造速度が上回っている〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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