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東トルキスタン(ひがしトルキスタン)は、テュルク(突厥)系民族が居住する中央アジアの地域で、テュルクの土地を意味するトルキスタンの東部地域を指す地域概念である。 トルキスタンは、西トルキスタンと東トルキスタンの東西に分割しており、西トルキスタンにはトルクメニスタン・ウズベキスタン・キルギス・カザフスタン・タジキスタン(ただし、タジキスタンの主要言語であるタジク語はテュルク諸語ではなく、インド・ヨーロッパ語族のインド・イラン語派に属する近世ペルシア語の方言である)が含まれる。 東トルキスタンの漢民族視点の呼称に、新疆があるが、これは大清帝国時代に使われた言葉である。 中華民国は1912年から新疆省という行政区分を置いていた。1949年に中華人民共和国に併合されて以降は、新疆ウイグル自治区という行政区分にあたる。中国領トルキスタン、ウイグルスタン、東トルケスタンとも呼ばれる。 南にチベット自治区および青海省、東に甘粛省、北東にモンゴル国と接しており、北西から南西にかけては、カザフスタン、キルギス、タジキスタン等西トルキスタン地域と呼称される旧ソビエト連邦領中央アジア諸国、インド・パキスタン間で係争中のカシミール(アクサイチン)地方などと接している。 == 地理 == アジア大陸の内陸部に位置する影響から、年平均降水量はわずか145mmと乾燥した気候となっている。そのために一日の中でも気温の変化が激しく、「朝に綿入れ、昼に半袖、夜に火鉢をかこんでスイカ・メロンを食べる」との喩え話がある程である。 東トルキスタンのほぼ中央にそびえる天山山脈を背骨とし、天山山脈と北のアルタイ山脈(モンゴル国境)の間にジュンガル盆地、天山山脈と南のクンルン山脈(チベット自治区との境)の間にタリム盆地が広がる。そのために中国では、天山山脈を境として、ジュンガル盆地のある北側を北疆、タリム盆地のある南側を南疆として分けている。 タリム盆地の中心はタクラマカン砂漠で、天山山脈南麓とクンルン山脈北麓に沿ってオアシス都市がほぼ連なって点在している。 クンルン山脈や天山山脈などからは、氷河などを主要水源とする河川が570本ほど流れているが、そのほとんどは海まで流れない内陸河川である。なお、東トルキスタン最長の内陸河川は、全長2137kmのタリム川である。 タリム盆地の西は旧ソ連領の西トルキスタン地域であり、天山山脈北麓は、イリ川の渓谷を経てイリ川の注ぐカザフスタンのバルハシ湖や天山山脈北西麓のキルギスタンに繋がっている。 なお、かつての主要な東西交易路(いわゆるシルクロード)は、中国・敦煌付近(甘粛省)から天山山脈南麓を通り、パミール高原などを越えてフェルガナ盆地(ウズベキスタン)に至る経路を辿っていた。 東トルキスタンの住民の約45%はウイグル族が占めているが、他にも漢族、カザフ族、回族、モンゴル族、満族など多くの民族が居住している。特に、中華人民共和国成立以後は漢族の流入が著しい。北西部には漢族と回族が多く、南西部にウイグル族が多い。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「東トルキスタン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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