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東京メトロ10000系電車(とうきょうメトロ10000けいでんしゃ)は、2006年(平成18年)9月1日に有楽町線で営業運転を開始した〔交友社「鉄道ファン」2006年12月号POST記事155頁「9/1、東京メトロ10000系スタート」。〕 東京地下鉄(東京メトロ)の通勤形電車。帝都高速度交通営団(営団地下鉄)民営化移行後、初の新系列車両である。 == 概要 == 本系列は、2008年(平成20年)6月14日に開業した副都心線における運行本数増に対応するため、また有楽町線用の7000系を副都心線対応改造時の予備車を確保するため、さらに同系列の置き換え用(代替新造)として製造された。 車体は、2004年(平成16年)度に落成した東西線の05系13次車をベースにした日立製作所製のアルミ合金製オールダブルスキン構造車体 (A-train) で製造されたが、今までよりも軽量になっている。同系列同様に「快適性の向上」、「使いやすさの向上」、「リサイクル性の向上」、「火災対策の強化」、「車体強度の向上」、「コストダウンと省メンテナンス化」をコンセプトにしている。 本系列は東京メトロに移行後初の新形式車両であり、同社のイメージを印象付けることや新たに開業する副都心線用の車両でもあることから、「新生・変革」をメインテーマに設計した〔レールアンドテック出版「鉄道車両と技術」No.152号記事参照。〕。 車体構造は全ての構体(屋根・台枠・側構体など)をダブルスキンの中空押出形材で構成し、これらの部材を20m一括して摩擦攪拌接合 (FSW) により接合している。材質は廃車時のリサイクル性を考慮して単一の合金を使用する「モノアロイ化」を実施している(本系列ではアルミ合金)。 営団→東京メトロでは日比谷線脱線衝突事故以降に製造された車両において衝突事故対策を強化している。本系列では *先頭車前面の側面部分と貫通路柱についてアルミ板材から三次元削り出し加工として部材自体を強化し、さらに屋根構体と台枠と強固に接合する構造を採用。 *側構体のダブルスキンと床上面の結合部をMIG溶接とFSW接合で強固に結合することで母材化を実施。 *車体端部の隅柱は厚みを付け、また三角形の断面構造とし、これを車体台枠から屋根構体まで貫通させ、さらに側構体に直接接合する構造を採用。 これらの構造により車体強度の向上を図り、万が一の衝突事故時にも車体の損壊を低減させる構造とした。車両間には転落防止幌を設置する。 大邱地下鉄放火事件を教訓に、不燃、難燃性の一層の強化や、樹脂部品の溶融滴下と有毒ガスの発生防止など、構造や材質の見直しが図られたほか、隣接する車両の状況を判断しやすい貫通路の大型ガラスや、消火器や非常コックの所在がわかりやすい車内見付けとなっている。車両の価格は1編成10両で約12億円である。 当初の報道では、2007年(平成19年)度までに10両編成20本(200両)が日立製作所で製造される予定だった〔交友社「鉄道ファン」2006年8月号CAR INFO「東京地下鉄有楽町線用10000系」には18 - 19年度に10両編成20本が搬入予定と記載されている。〕。その後、一部専門誌の記事では11本(110両)を追加製造し、10両編成31本(310両)となることが発表されていた〔交友社「鉄道ファン」2007年12月号ならびに交通新聞社「鉄道ダイヤ情報」2008年7月号参照。〕。その後発表された資料によれば計画変更が行われ、新たに50両を追加製造し、最終的には2009年(平成21年)度内に10両編成36本(360両)が出揃った。 落成時は有楽町線に先行投入して使用していたが、当初より副都心線での使用を考慮して自動列車運転装置 (ATO) やホームドアを使用したワンマン運転対応に対応するための各種機器を搭載している(1次車では一部機器は準備工事のみ)。 連結器は先頭部は廻り子式密着連結器、中間部は半永久連結器を使用している。副都心線は10両編成と8両編成で運転されており、本系列は10両編成より中間車を2両抜き、8両編成での運用を可能としている。これは第01 - 05編成の10300形・10400形車両間および10500形・10600形車両間では分割作業が容易な廻り子式密着連結器を採用することで対応している。ただし、8両編成で運用する車両は5編成で間に合うことから以降の車両ではその個所を半永久連結器構造としている〔東京地下鉄「東京地下鉄道副都心線建設史」参照。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「東京メトロ10000系電車」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Tokyo Metro 10000 series 」があります。 スポンサード リンク
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